PIGGS、FRUN FRIN FRIENDS、NELN、透色ドロップ……コロナ禍デビュー、逆境に立ち向かう新生アイドルたち

NELN

 「CREATE NEW IDOL WAVES」のコンセプトのもと、KARIN、AKARI、MAO、NATSUMIの4人により結成。「現実路線からの寝落ち」をテーマに今年4月、デビューしたのがNELNだ。

 注目は、デビューと共に発表された12カ月連続の楽曲リリース及びMV公開。第1弾「ワンダーフォーゲル」に続き、2曲目の「スクエア」、先月公開された「ノンフィクション」とサウンドのジャンルはバラバラながら、ドリームポップなグループのカラーは通底している。そこには映像作家の森岡千織、サウンドプロデューサーのShinnosuke Nakasoneが手がける高いクリエイティビティがある。特にサマーチューンながら、過ぎ去りし夏を想起させる「ノンフィクション」は傑作だ。

 8月28日には下北沢MOSAiCにて、1stライブ『Welcome to the NELN’s World.』を開催することもアナウンスされた。限定販売による会場チケットは完売。当日はオンラインでの無料配信が予定されている。メンバーのパフォーマンスに加え、初めてのライブにてどのようなグループの世界観が作り出されるのかにも期待だ。

NELN 「ノンフィクション」Music Video

透色ドロップ

 今年4月、Zoomを利用した記者会見でグループの結成が発表された透色ドロップ。グループ名、コンセプト、楽曲のリリースをInstagramで発表していくというアイデアは斬新で、SNSを駆使したPR戦略にてたちまち多くのフォロワーを獲得。1st EP『透色計画』は、青春の匂いのするセンチなサウンドで、そのグループのコンセプトを色濃いものにしている。

 6月18日にはClub Asiaで開催したデビューライブ『アイドルをやらないと死ねない』をYouTube Liveで生配信。Twitter上で不定期にアップされていた「透色ドキュメンタリー」、ライブに向けたティザー映像からも情熱のこもったグループの思いがビシビシと伝わってくる。

 7月1日にはSNSからライブをメインとする「地上宣言」を発表。「少人数でしか実現できない新しいライブを生み出せばいい。だれも答えを見つけられていない、制限の多い地上だからこその魅せ方を、透色ドロップがつくればいい。」といった宣誓と共に、今後予定されている多くの単独公演の日程がアナウンスされた。

 「この世界はきっと、透色に溢れている」。そんなグループコンセプトのもと、新しいライブシーンを作り出していくのは、透色ドロップなのかもしれない。

【ティザー映像】透色ドロップ - DEBUT LIVE『アイドルをやらないと死ねない』

 これら4組に共通しているのは、どんな困難にも負けないバイタリティだ。逆境の果てに、アイドルシーンの輝く未来が広がっていることを信じて。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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