BTS「Your eyes tell」、日本語曲ならではのスロウなメロディがキーに 『CDTVライブ!ライブ!』で見せたまっすぐな表情

 シンプルな舞台のセットと柔らかい照明の光は、いつものBTSとは違う姿を見せてくれた。激しいダンスパフォーマンスや強い照明がない分、私たちは彼らの歌声と表情に釘付けになる。

 「Stay Gold」で見せた爽やかな大人の表情も魅力的だったが、今回「Your eyes tell」のステージで見せたまっすぐに感情を見せるような歌い方も彼らの違った一面のようで印象に残った。

 その表情を見せるキーになっているのは、日本語曲ならではのスロウなメロディだろう。ゆったりとした曲調に、一本の筋のように光る高音のサビは私たちに切ない思いを訴えかけてくるようだ。対照的な落ち着いた歌いだしや静かなラップも、心の声を伝えてくるようでまた私たちを感情の渦に引き込んでいく。はじめから終わりまで、まるで大事な手紙を読まれているような、そしてその手紙に自分の心が強く揺さぶられているような気分に包まれる1曲だ。

 そして、歌っている表情をじっくりと見ることができるのも今回のパフォーマンスのポイントだ。言葉の意味を咀嚼して丁寧に表現している彼らの表情は、それだけで歌詞の切ないイメージが伝わってくるほどだ。普段ダンスの緩急の合間で見る彼らの顔や、ダンスブレイクの際に見える強い目つきももちろんだが、バラード曲でしか見ることのできない表情もファンの心を掴むだろう。

 アルバムのリリースは7月15日ともう目前だ。今回のBTSのアルバムも多くの愛を受けることを願って、待ちきれない明日までのカウントダウンをしたい。

■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。

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