E-girls、『LIVE×ONLINE』で見せた9年間の活動の軌跡と待ちわびたファンへの熱い想い

E-girls『LIVE×ONLINE』で見せた活動の軌跡


 続くグッズ紹介コーナーでは、「E.G.Tube」というYouTube風の演出で、メンバーたちが自らプロデュースした30種類に及ぶ缶バッチやアクリルチェーンキーホルダーなどが紹介された。途中、武部柚那の怪しい通販番組風の映像が挿入されると、ファンからのコメント欄には笑いの声が溢れた。なんでも「シンデレラフィットネス」というフィットネスのDVDセットは、59,800円(!)もするらしい。もちろんこれは、いつもの武部柚那の冗談だ。

 後半戦では、メンバーはグループカラーである華やかなピンクの衣装に包み、スマッシュヒットとなった「シンデレラフィット」を披露。さらに「Celebration!」「Diamond Only」「CANDY SMILE」「Follow Me」「ごめんなさいのKissing You」「Highschool ♡ love」と、懐かしの楽曲をメドレーで歌い上げ、往年のファンを喜ばせた。「ヒマワリ」ではライブで定番のタオル回しを行い、さらに「Making Life!」では事前に募集したファン24名とZoomで回線を繋ぎ、一緒にタオルを回す演出も見られた。ラストの「Run with You」ではドローン撮影でメンバーたちを空撮、メンバーたちは嬉々とした表情を浮かべてカメラに手を振った。

 『LIVE×ONLINE』で定番となったオンラインコミュニケーションのコーナーでは、ファンからコメントで寄せられた質問にメンバーたちが応えていったほか、選ばれたファン2名とZoomでやりとりをする一幕も。他のメンバーと初めて会ったときの第一印象を聞かれると、坂東希は「お母さんと一緒に初めてEXPG STUDIO(LDHが運営する総合エンタテインメントスクール)に行ったときに当時のHappinessのメンバーがいて、みんなだいたい同い年くらいなのに、すでに完成していて驚きました。わたしはまだ小学生で、メイクもなにも知らなかった頃、Happinessはスターでした」と、当時の貴重な思い出を明かした。また、パフォーマンスの際に心がけていることを問われた石井杏奈は「とことん楽しむこと。久しぶりにみんなと会ってライブすることができて、今日は本当に楽しい」と満面の笑みを見せた。

 コメント欄にアンコールコールが溢れると、武部柚那の「やっちゃいますか!」という言葉を合図に、「Tomorrow will be a good day」のパフォーマンスがスタート。力強く未来を見据えるメッセージ性を持った「北風と太陽」では、円形のステージの可能性を最大限に発揮する見事なフォーメーションダンスを見せ、複雑に動くメンバーの間をカメラが通り抜けていく演出も。そして〈限られて/短いから/この時間は宝物〉と歌う「Smile For Me」で、メンバーたちはこの日一番の笑顔を見せて、約2時間の『LIVE×ONLINE』は幕を閉じた。

 なお、E-girlsが今後、解散に向けてどのような活動を展開するかは未定だが、「最後にファンの方と直接お会いして、感謝の気持ちを伝えたい」という気持ちは、メンバー全員が「ファンとの約束」として心に抱き続けているとのこと。E-girlsの真骨頂は、やはりライブにあると確信した今回の公演。メンバーたちの最後のパフォーマンスは、ぜひ生で見届けたいものだ。いつか必ずその日がやってくることを信じて待ちたい。

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