ももいろクローバーZは“笑顔”を届け続ける 慈善活動から伝わるアイドルとしての信念

 2016年に起きた熊本地震の際には、発生から半月後にTOKYO DOME CITY HALLにて当初予定していた公演とチャリティーライブを開催。ステージの模様はUstreamで生中継され、「白金の夜明け」「ニッポン笑顔百景」といったポジティブな楽曲が熊本に届けられた。チケット代金は熊本地震の被災者支援のために全額活用されている。また、アンオフィシャルではあるが、地震発生から1カ月後には、メンバーが現地にお忍びで炊き出しに参加している様子がTwitterにて残されている。

 コンセプトライブ『ももクロ春の一大事』は、2017年からは地方自治体と協働で“町おこし”を目指すライブにリニューアル。2017年より埼玉県富士見市、滋賀県東近江市、富山県黒部市と回数を重ね、2021年には福島県楢葉町・広野町・浪江町の三町合同大会として開催を予定。東日本大震災後、ももクロは被災地を定期的に訪れ、地元の子どもと交流するなど支援活動を続けている。佐々木彩夏は、浪江町を中心に活動するアイドルグループ「浪江女子発組合」の総合プロデューサー及びメンバー。アメフラっシ、B.O.L.Tのメンバーからなる7人が、現地にて定期大会を開催している。

 「笑顔を届けることにゴールはない」とは、2014年に国立競技場で開催した『ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会~NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ~』で百田夏菜子が話した言葉。ライブの一環として慈善活動を続けているももクロには、「笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」というスタンスが見えてくる。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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