ジャニーズアイドルによる笑顔の種を日々の力に変えてーー「Johnny's Smile Up!Project」動画から伝わること

ジャニーズが「Smile Up ! Project」を通じて示してくれたこと

 思えば、日本がたいへんな時には必ず、ジャニーズがそばにいた。J-FRIENDSやMarching J、その他名前はついていなくとも、いつだってジャニーズは「何か」をしようとすぐに動いた。今回も、医療機関に対し防護服とマスクの寄付を行うことを発表している。東日本大震災の際には、速やかに電源車や輸送用トラックを提供。彼ら自身による災害支援は日本各地で、いまも続いている。

 筆者は関西出身で、小学校低学年のときに阪神淡路大震災を体験した。「震災当時、小学校1年生だった子どもが義務教育を終えるまで」との期限付きでJ-FRIENDSが結成され、チャリティ活動が始まった。「アイドルが、自分たちのために何かをしてくれる」という体験、「忘れられていない」という経験は、幼いながらに心強いものだった。彼らの笑顔や歌声、エールが自分たちに向けられているのだと思うと、幸せな気持ちになれた。

 いま、ジャニーズアイドルたちの想いは、日本中のファンに向けられている。このような時勢であるから、物理的につながることはどうしてもできない。けれど、ジャニーズはいつだって「できる支援」を模索しながら「そばにいる」と示してくれる。SNSやインターネットが発達し、リアルタイムでアイドルとファンが交流することも不可能ではない時代になった。けれど、あえてそれらをしてこなかったジャニーズ事務所だからこそ、いまこのたびのプロジェクトは貴重であり、我々の力になっている。

 大きなことを成し遂げるには、まずは小さな一歩から。自分自身を守ることは、大切な人、世界を守ることにつながる。彼らがくれる笑顔の種を日々の力に変えて、いましばらく、ふんばろう。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。
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