日向坂46 東村芽依、河田陽菜、松田好花……ターニングポイント迎えた3人の個性 “FACTORY”メンバーの魅力を改めて探る

日向坂46『ソンナコトナイヨ』(TYPE-B)

 二期生の松田は、日向坂46のオールラウンドプレイヤー。パフォーマンスにおいては、クラシックバレエ仕込みのダンスが特徴だ。楽器も演奏できる彼女は、富田鈴花とともに、花ちゃんズという弾き語りユニットも結成。さらにギター弾き語りイベント『MTV ACOUSTIC FLOWERS -Bell & Like-』の開催も決定している。松田はフロントメンバーに選ばれたことはないものの、彼女ならではの特技を自らアピールしたことで、個性が目立つ存在になった。

 また、グループのなかでも発信力のあるメンバーでもある。番組企画があると予習復習をきっちり行いその知識をバラエティで生かしたり、MVが公開されると見所を詳しくブログで解説。さらにはラジオのハガキ職人として地道にネタを送り続けるという一面もある。そうした地道な発信力は彼女の強みでもあるだろう。

 最後に、そんな彼女たちによるユニット・FACTORYにもふれていきたい。FACTORYは、ドラマ『DASADA』内では結成5年で世界トップアーティストに登り詰めたクリエイティブアイドルという設定だ。それぞれの役柄を振り返ってみると、松田演じる「おちょこ」は13歳から地下アイドルとして活躍し、FACTORYをトップにするため必死で走ってきたリーダー、東村演じる「ぐいのみ」はダンスが得意で笑顔を絶やさない人当たりがよい性格、河田演じる「トックリン」は作詞が得意で無口だけど繊細で優しい心の持ち主……と、それぞれの個性に近いキャラクターになっており面白い。

 また、「ナゼー」はPerfumeの楽曲を彷彿とさせる可愛らしいエレクトロポップ。日向坂46特有のキーワードを連呼する楽曲で、自然の摂理に対しての"ナゼ"を歌い、世の中の疑問にヒントを与えている。恋愛や応援ソングが多い日向坂46のなかで異質な曲であり、差別化に成功しているといえるだろう。ターニングポイントを迎えている3人が「変わることは美しい」と歌うのも実に感慨深い。東村、河田、松田それぞれの個性が活かされたFACTORY。まさに「こういう彼女たちが見たかった」と思わず唸りたくなるユニットになっているのではないだろうか。

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