THE BOYZとSuperM、注目のK-POPがチャートイン 両作に表れた対照的な“戦略”

 そんなTHE BOYZとある意味好対照なのが、SuperMの『SuperM:1st Mini Album』だろう。SMエンターテインメントが総力をあげて世界に送り出すユニットということもあってか、リード曲のM1「Jopping」は歌詞のほとんどが英語。M2「I Can't Stand The Rain」ではオリエンタルなストリングスが楽曲を盛り上げている。といった具合に、楽曲それ自体のクオリティはもちろん高いとはいえ、「グローバルに(というかアメリカで)売る」という目論見がややわかりやすく反映されているように思える。

SuperM - I Can't Stand The Rain [SuperM the Beginning Ep 1]

 SuperMはビルボード200を始めとしたビルボードの複数チャートで1位を獲得する快挙を達成している。しかし、内容面で言うと、グループ自体がポテンシャルとして持っている華々しさを開ききれていないように感じられる。アメリカのマーケットへ適応しようとするよりも、K-POPの看板を堂々背負うような「らしさ」を押し出して欲しい。というのはリスナーのわがままにすぎるかもしれない。そうした匙加減は常に難しいものだ。そのくらいはわかっているのだけれど……。

 ともあれ、評価の如何は問わず、K-POPの今後を占うには興味深い作品が並んだ週だった。

■imdkm
ブロガー。1989年生まれ。山形の片隅で音楽について調べたり考えたりするのを趣味とする。
ブログ「ただの風邪。」

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