なにわ男子&Aぇ! groupの冠番組スタートを機に考える、2組の異なるキャラクター性

 なにわ男子は関西ジャニーズJr.の中心的グループだ。関西らしい笑いに対するストイックさも見られるが、パフォーマンスをすれば常に全開のスマイルとカメラアピールも忘れない。8月放送の『24時間テレビ』(日本テレビ系)で披露した「なにわ男子SPメドレー」でも、「キラキラ」で「さわやか」な完璧なアイドル像を披露した。さらに彼らのトークを見ているとグループ内でも分かりやすく役割分担されている。最年長の藤原丈一郎をはじめ年上組の大橋和也、西畑大吾はグループ全体を俯瞰して見て、グループを引っ張り上げている。年下組の高橋恭平、道枝駿佑、長尾謙杜はまだまだジャニーズ歴が浅いもののそのフレッシュさと素直さを武器に急成長中だ。そして年上組と年下組をつなぐのがちょうど真ん中の大西流星。彼は頭の回転が速くグループの見せ方も的確に示す“THEアイドル”というタイプだ。この通り構成がしっかりしているからこそグループの特徴やらしさが分かりやすく、「スタイリッシュ」で洗練されたグループのイメージになっているのではないかと感じる。

 そして、Aぇ! group。彼らの魅力はメンバー全員が何を言い出すか分からないハラハラ感とパフォーマンスで見せるオラオラ系のギャップだろう。トークでは全員が全力でボケる姿が印象的だ。草間リチャード敬太、福本大晴は隙あらばボケとギャグを発信し続けるし、佐野晶哉や小島健も独特の感性で爪痕を残すべく前へ前へと出る。正門良規も最近ではボソリとボケをかますことがあるし、本来ツッコミ役だった末澤誠也すらもテレビ番組などではボケまくって伸び伸びしている。そんなキャラだからか、本気で過酷なロケにチャレンジすることも多い。9月8日に放送された初冠番組『Aぇ! groupのAぇ! 関西プロジェクト』(カンテレ)では、大阪発祥の童話「一寸法師」のPVを作るために道頓堀から京都を目指したり、外国人観光客があまり訪れないラーメン店を繁盛させるべく様々なチャンレンジをしたり……。「汗」を流しながらロケを成功させるべく「根性」を見せる一生懸命な姿は、時に感動の「涙」を誘うこともある。そしてステージに上がれば、そのパワフルさを全面に出したパフォーマンスをこれでもかと発揮していくのである。

 そんな2組が新しく始める『なにわからAぇ! 風吹かせます!~なにわイケメン学園×Aぇ! 男塾~』。まずは本日放送の第1回にて、彼らそれぞれの良さが伝わることを期待したい。

(文=高橋梓)

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