2019.10.17 18:00

スフィアの快進撃はまだまだ続く　結成10周年イヤーの活動から伝わる4人の変わらぬ魅力と成長

「best friends」に映る4人の友情関係やファンとの絆

　スフィアの新たな一面も、アルバムでは感じさせる。JAM Projectの影山ヒロノブが作詞作曲を手がけた「鋼のVictress with JAM Project」は、スケールが大きいヘヴィなロックサウンドで、4人の声にJAM Projectの5人の声が重なった歌声は実に壮大で荘厳だ。〈Fire!〉と順に絶叫するパートも実に聴き応えがある。また「Absolute Pride」は、まるでバトルもののアニソンのような、ドラマティックな曲構成の楽曲。時に切なく時に力強く、熱い感情をエモーショナルに聴かせている。これらの曲は、ライブでも見せ場となり、観客がかけ声をかけてサビを大合唱する一体感は、ロックバンドのライブさながら。ぜひ生で体感してほしい。

　他に、スフィアのラジオ番組の名前を由来にタイトルを付けた「Pl@net Spheres!!」や、デビューシングル曲「Future Stream」へのオマージュを感じさせる「Future Is Now!」。そして充電期間前の最後にリリースされたシングル曲「Heart to Heart」と、そのカップリング曲で、メンバーのスフィアに対する思いを作詞家のこだまさおりが歌詞にまとめた「Endless Anniversary」も収録している。

　また、最新シングルである「best friends」は、アニメ『ゾイドワイルド』の第4クールエンディングテーマ。アニメの主人公たちの友情に重ねて、4人の友情関係やスフィアとファンとの絆が、さらに固く結ばれたことを歌ったミディアムナンバーだ。「When You Feel Love?」にも通じる巧みなコーラスワークと豊かな表現力からも、4人のシンガーとしての成長を感じさせてくれる。

　“これまでのスフィア”が随所に散りばめられながら、“新しいスフィア”も感じさせる、アルバム『10s』と「best friends」。また、10月23日には特撮ドラマ『ウルトラマンタイガ』エンディングテーマ「Sign」をリリースする他、10月16日から4人が主演のテレビドラマ『劇団スフィア』も放送開始。その主題歌「Life is Wonder!!」も4人が歌っている。

　10月26日と27日の千葉・幕張メッセイベントホールでファイナルを迎えるツアー『LAWSON presents Sphere 10th anniversary Live tour 2019 "A10tion"』は、これらの点と点をすべて1本の線で繋ぎながら、10年の歩みを一つにまとめ、11年目以降に向けてスタートダッシュを切るような内容。これらの楽曲をどんなパフォーマンスで聴かせてくれているのか、まだまだ続くスフィアの快進撃をぜひその目で確かめてほしい。