w-inds.が語る、攻めのダンスチューン「Get Down」誕生背景「いまの自分たちが映える曲を」

w-inds.「Get Down」誕生背景

3人の性格や関係性も含めて歌詞のストーリーを楽しんでもらえたら(龍一)

ーー2曲目の「Take It Slow」は浮遊感のあるトラックですね。

慶太:そうですね、テンポもそれほど速くないし。この曲は個人的にも気に入ってるんですよ。808(ローランドのリズムマシン・TR-808)のベースの音をグライド(ピッチを滑らかに変化させて音を移行させる機能)させて曲を作りたいと思ってたんです、去年くらいから。

涼平:このトラックは衝撃でしたね。「ぜひやりたい」と思ったし、声を入れたら変化して、さらにカッコ良くなって。

慶太:涼平くんはいつも褒めてくれるんですよ。「この曲、いいよ!」ってワザとらしい感じではなくて、(小声で)「マジでいいな……」って。

龍一:噛み締めてるんだ(笑)。落ちていくようなループもあるし、サビはちょっと爽やかで。不思議なトラックですね。この曲って、ちょっとブラックミュージックやジャマイカのノリもあるんですよ。個人的にレゲエのレコードを聴くのが好きなんですけど、そのときのフィーリングに近いというか。ずっと前に慶太の家に行ったとき、慶太のお母さんに70年代のファンクとかの昔のレコードを聴かせてもらったことがあるんですけど、そういう音楽も慶太のルーツになってると思うし、それが「Take It Slow」には出てるんじゃないかな。

ーー3曲目「Femme Fatale」の歌詞は、メンバー3人の共作。これは初めての試みですよね?

龍一:そうですね。他の作家さんを交えて書いたことはあったんですけど、3人だけで歌詞を書いたのは初めてです。

慶太:共通のテーマを決めて、別々に歌詞を書いて。時間もなかったから、レコーディングの2日前に「3人で歌詞を書こう」ということになって、当日に歌詞を持ち寄ったんですよ。ラップのリリックとフロウをふたりに任せたんですけど、合わせたらいい感じになって。

ーーテーマは“運命の女”?

慶太:“ひとりの女性を3人が同時に好きになる”ですね。そのときの気持ちをそれぞれ歌詞にしました。

龍一:恋愛の歌ってことは決まってるんですけど、どういう表現がいいだろう? とか、どうしたらおもしろくなるんだろう? とすごく考えました。ちょっとウェッティ(湿り気のある)なトラックで、都会的な感じもあるので、その雰囲気も活かしたくて。

慶太:涼平くんは2パターン書いてきたんですよ。

涼平:かなり悩みましたけどね。方向性が違ったらまずいなと思って、2つ用意して。

慶太:マジメですよね(笑)。

龍一:でも、おもしろかったですよ。3人のキャラクターや性格、関係性も含めて、歌詞のストーリーを楽しんでもらえたらなと。トラックもいいんですよ。ちょっとトラップ的なところもあるし、チルな感じもあって、アーバンで。

ーージャンルでいうとチルトラップでしょうか。

龍一:エレピも入ってるし、R&B的なテイストも入ってますね。しかもサビはちょっと激しくて。

慶太:Carlos Okabeさん(嵐、KAT-TUN、東方神起などの楽曲を手がけるプロデューサー)と初めて一緒に作ったんですけど、サンプリングを使うのが上手い方で。w-inds.らしさも欲しかったし、アーバンな感じも出したかったから、いろんな要素が混ざってるんですよね。フューチャーベースっぽいシンセも入ってるし、Bメロはビリー・アイリッシュみたいにサブベースを強調したアレンジになっていて。サビはサンプリングを使って90年代っぽい雰囲気で。作ってるときに「これ、音楽として成立するかな?」と思ったんですけど(笑)、okabeさんが「新しいし、このままでいいんじゃないですか」と言ってくれて。

ーー歌詞、トラックを含めて、新しいトライアルが多い曲なんですね。

慶太:そうですね。遊びを入れながら制作できたというか。間奏で女性の声が入ってるんですけど、それも急に入れることになったんです。「ここで魔性の女みたいな声が出てきたらよくない?」って。

龍一:“Femme Fataleさん”ですね(笑)。

涼平:(笑)。

Maroon 5とColdplayの柔軟さは、スーパーリスペクト(慶太)

ーー7月26日からスタートする全国ツアー『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past"』についても聞かせてください。

龍一:いまリハをやってるんですけど(取材時点)、『Future/Past』というタイトルなので、w-inds.の過去の曲、未来を見据えた曲を織り交ぜたツアーにできたらなと。

慶太:昔の曲もけっこうやるんですよ。1回もライブでやったことがない曲もあって。

涼平:「もうやらないんだろうな」と思ってた曲もあります(笑)。

龍一:ずっとw-inds.を応援してくれてる方、昔の曲を深く知ってくれてる方は、イントロを聴いた瞬間に発狂するかも(笑)。それをいまの自分たちがパフォーマンスするのがいいんじゃないかなって。

ーー過去の曲はリアレンジするんですか?

慶太:バンドがいるので、少しフレーズを変えたり、キメを増やすことはありますけど、極端なリアレンジはしないです。原曲の印象は変えたくないので。いま龍一くんも言ってましたけど、ずっと応援してくれてる人が意表を突かれる曲もあるだろうし、そういうのって楽しいじゃないですか。いい意味で期待を裏切るライブになるになると思いますし、自分自身も今回のセットリストはかなり好きなんですよ。

涼平:うん、おもしろいよね。みなさんにも楽しんでもらえると思います。

ーー過去と未来を行き来するようなステージになりそうですね。そういえばMaroon 5のツアー『Red Pill Blues Tour』のオープニング映像は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の映像だったんですよ。

慶太:あ、そうなんだ! 行けなかったんですよ、Maroon 5。

龍一:見たかった……。柔軟なバンドだよね。

慶太:ホントにそう。Maroon 5とColdplayの柔軟さは、スーパーリスペクトしていて。

龍一:全部打ち込みの曲もフツーにあるしね。

慶太:バンドだとどうしても「生のドラムを叩きたい」とか「シンセベースだと俺が弾くところがない」という話になりそうじゃないですか。でもそんなことはぜんぜんなさそうだし、音源が打ち込みでも、ライブではリアレンジされていたり。いいですよね、そういうのって。

龍一:しかも仲が良さそうで、楽しそうだし。見ててキュンとしちゃいます(笑)。きっとバンドが好きなんだろうね。Maroon 5のメンバーはMaroon 5が好きなんだと思う。

ーーw-inds.も同じじゃないですか。3人ともw-indsが好きで、そのために何ができるかを考えていて。

龍一:そういうことにしておきましょう(笑)。

慶太:上手くまとまったかな(笑)。

ーー(笑)。もうすぐ20周年ですから。

龍一:そうなんですよね。来年が20年目で、2021年の3月で20歳になって。

涼平:20年ってすごいな。

慶太:成人だからね。せっかくだから何か解禁したいね。アルコールかな? パリピみたいな曲作ろうか。

龍一:いいね。クルーザーに乗ってMV撮ろう(笑)。

(取材・文=森朋之/写真=はぎひさこ)

■リリース情報
『Get Down』
7月31日(水)発売

・初回盤(CD+DVD)¥1,389+tax
<収録曲>
01. Get Down
02. Take It Slow
03. Get Down (Instrumental)
04. Take It Slow (Instrumental)

<DVD収録内容>
01. Get Down Music Video
02. Making of Get Down Music Video

<封入特典>
初回盤・通常盤連動購入プレゼント応募券封入予定

・通常盤(CD only)¥1,111+tax
<収録曲>
01. Get Down
02. Take It Slow
03. Femme Fatale
04. Get Down (Instrumental)
05. Take It Slow (Instrumental)
06. Femme Fatale (Instrumental)

<初回生産限定封入特典>
初回盤・通常盤連動購入プレゼント応募券封入予定

◆全国CDショップ予約購入先着特典◆
初回盤と通常盤を2形態同時に予約・購入すると先着・各店数量限定で「w-inds.オリジナルポストカードセット(ソロ3枚組)」をプレゼント予定。対象店舗はTOWER RECORDS、HMV、TSUTAYA RECORDS、他全国CDショップ。

◆Amazon購入者対象特典◆
「Get Down」デカジャケット
※初回盤・通常盤それぞれの絵柄のデカジャケットをプレゼント。ジャケット写真の絵柄をそのまま24cm×24㎝大の厚紙に印刷したもの。

■ライブ情報
『w-inds. LIVE TOUR 2019 "Future/Past"』
7月26日(金)開場17:30/開演18:30
【東京】オリンパスホール八王子

7月27日(土)開場16:00/開演17:00
【東京】オリンパスホール八王子

8月10日(土)開場17:00/開演18:00
【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール

8月11日(日)開場16:00/開演17:00
【大阪】大阪オリックス劇場

8月17日(土)開場16:00/開演17:00
【広島】上野学園ホール

8月18日(日)開場16:00/開演17:00
【福岡】福岡国際会議場メインホール

8月31日(土)開場16:00/開演17:00
【宮城】トークネットホール仙台(仙台市民会館)

9月3日(火)開場17:30/開演18:30
【神奈川】神奈川県民ホール 大ホール

9月14日(土)開場17:00/開演18:00
【埼玉】大宮ソニックシティ 大ホール

9月22日(日)開場16:00/開演17:00
【愛知】日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

10月4日(金)開場17:30/開演18:30
【東京】東京国際フォーラム ホールA

全席指定 ¥7,500(税込)発売中
※3歳未満入場不可、3歳以上チケット必要。

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<応募締切>
2019年8月11日(日)まで

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