DOBERMAN INFINITYが語る、“5人で歩んできた5年間”の絆「誰ひとり欠けていたくない」

DOBERMAN INFINITYの“絆”

KUBO-C「『あの君』は多くの人に届いた」

――結成からの5年間を振り返り、音楽面でターニングポイントになったと思う曲をそれぞれ挙げてもらえますか?

KUBO-C:俺は「あの日のキミと今の僕に」。

P-CHO:俺も「あのキミ」がパッと浮かんだな。

KAZUKI:あと、「SAY YEAH!!」もデカかったですね。

SWAY:俺は「SAY YEAH!!」か「JUMP AROUND ♾」なんだよなぁ。

GS:俺は「99」。ベストには入ってないけど。

――まずは「あの日のキミと今の僕に」を挙げた理由から教えてください。

KUBO-C:俺はああいう感じの曲をやるとは思ってなかったんです。もう生涯レベルで。俺の人生プランにはなかった。だからこそ、あのタイミングでやるとなったとき俺の中では革命レベルでした。だからこそ、ターニングポイントになってるんだと思います。

――「あの日のキミと今の僕に」でドーベルがどう変わったと思っていますか?

KUBO-C:普段ドーベルのことを知らなかった人も知ってくれたりとか。より多くの人にあの曲は届いたんじゃないかなって思ってますね。

P-CHO:出す前に「もう、これはヤバイやろ」という自信がまずあったんです。「これは絶対ええ曲。頼むから世の中の人にめっちゃ届いてくれ」って。そう思える曲と出会えたことがターニングポイントですし、「ALL ROUND HIP HOP

」というテーマを掲げているドーベルの「ALL ROUND」という輪っかが「あのキミ」で広がった気がしますね。自分が大好きなヒップホップとバラードというものがあそこまでうまく融合するのかと、音楽人生の中でも勉強になりました。俺たちのヒップホップ感と音楽性を崩さずに表現できた、本当にドーベルにしかできない楽曲だと思います。

――KAZUKIさんが「SAY YEAH!!」を挙げた理由は?

KAZUKI:世の中のたくさんの人に聞いてもらえた最初の曲が「SAY YEAH!!」だったと思うんです。デビューして2年目に出した曲なんですけど、フェスとかイベントで全国を回って、「SAY YEAH!!」を歌うと盛り上がる感覚があったし、あのタイミングであの曲調というのが今のドーベルに繋がってるんじゃないかと思うんです。

――SWAYさんはどっちの曲にしますか?

SWAY:「JUMP AROUND ♾」かな。今でも覚えてるのは、福岡の大きいフェスで初めて「JUMP AROUND ♾」を披露するときに、むちゃくちゃドヤ顔で「House Of Painの『JUMP AROUND ♾』を日本語で公式にカバーしました!」って言ったら誰も知らなくて。会場がシーン……だったんですよ。

KUBO-C:アレはヤバかったね。

SWAY:いざやっても誰もその曲を知らないという。「なるほど、こりゃあゼロからこのシーンを作り直しだな」と。

――自分たちとしては当たり前に知ってるほどの大クラシックだけど、自分たちを観に来るお客さんたちには全然知られていない。その悔しさがバネになった、という意味でターニングポイントなんですね。

SWAY:そうなんです。有名曲ということで、最初から50、60のパワーがある曲だと思ってたけど、クラブに行かない人たちにとっては初めて聞く曲でもある。その衝撃からのスタートだったんです。そこからこの曲をどんどんライブでやり続けて自分たちのモノにしたという思い出があるんです。

――GSさんが「99」を挙げた理由は?

GS:DOBERMAN INFINITYとして1曲目に作った「INFINITY」は『GTO』(フジテレビ系)というドラマのタイアップだったこともあって、ドラマの世界観にある「いくぜ!」っていう男感で作ったんですけど、その次に作った「99」は本当にライブを意識して作った第一号だったんです。作るときにイメージしたのは、目の前に水着の男女がいて、その人たちをどうやったら盛り上げられるかっていうこと。今でも僕たちは曲を作るときにライブを意識し続けているし、「99」がそのスタートだった。「99」があったから「SAY YEAH!!」もできたと思うんです。「SAY YEAH!!」は、「99」を超えるサマーソングの代名詞を作ろうっていうことでできた曲だったから。ライブを大事にするドーベルにとって、「99」は核になるものが生み出せた瞬間だったなと。今でも大きなライブでは欠かせない曲ですし、今回のベストに入ってないのが残念だと思うくらいの一曲なんです。

SWAY「影の暴れん坊はCHOさん」

――5年間で5人の役割も固まってきたように思います。ライブや楽曲制作における各々の役割を改めてお互いに紹介してもらえますか。

GS:SWAYは特攻隊長ですね。ライブだとSWAYが一番先に出ていくことが決まってるし、楽曲でも1バース目を歌うことが多い。ライブでも音楽面でも最初に出ていって火を付けてくれる役だと思います。あと、締める役もできるんですけど、乱す役もいちばんできるんです。ライブでは「#PLAY」という曲の前に大事なメッセージを伝えることが多いんです。そういうときはすごく真面目に……役者もしてるからそういうのも上手くて。だけど、ふざけるのも誰より上手。本当にこの人は暴れん坊です(笑)。

SWAY:影の暴れん坊はCHOさんだと思ってます(笑)。僕らのライブを知ってる人は「いやいや、P-CHOが暴れん坊でしょ」と思ってるはず。ステージに上がった途端のCHOさんの変貌ぶりが好きなファンは多いと思います。

――楽曲制作においてはP-CHOさんが柱ですか?

SWAY:CHOさんは博士ですね。USの楽曲の曲名とかアーティスト名とかすごく細かく覚えてる。ジュークボックスみたい(笑)。

GS:CHOちゃんは最新の流行りにいちばん敏感でアンテナが高い。ホンマに記憶力が素晴らしい。

KUBO-C:古い曲もメッチャ知ってるしな。

SWAY:あと、運転しないんですけど、車にメッチャ詳しいんです(笑)。街を走ってる車を見て「アレはどんなタイプがある」とか。すごいんですよ、細かくて。CHOさんその知識いる? って(笑)。

KUBO-C:ただ、CHOちゃんは音楽の曲名、アーティスト名、車……それ以外は何もないです。それ以外、覚える機能はついてない(笑)。

――じゃあ、CHOさんはKAZUKIさんの紹介をお願いします。

P-CHO:KAZUKIは唯一のボーカリストなんで、ライブではセンターのイメージがありますね。なんならドーベルの50%を俺ら4人で構成してて、残りの50%をKAZUKIひとりで担ってるくらいの感覚。

GS:背骨やな。

P-CHO:そう、本当に背骨ですね。楽曲作りに関しても年々、彼はクリエイティビティーが上がっていて、音楽家として成長してる。歌の部分は任せてくださいという、ライブと同じ50%の存在感を感じるし、自分たちの音楽性をひろげてくれる存在ですね。

KAZUKI:ドーベルの良さはMCにもあると思っていて。その部分の先頭を行くのがKUBO-Cさんですね。俺はいつも横向いて「ああ、すげえな」と思いながら笑ってるんですけど。

――MCでのオモシロ係ということですか(笑)?

GS:言葉は悪いけど、お笑いテロリストですね(笑)。

KAZUKI:でも、そういうお笑いの要素があるぶん、真剣なときのKUBOさんの顔はグサッと来るんです。真剣にラップしたらメッチャかっこいい。そのギャップがすごいなと。ライブではKUBOさんの恒例になってる行事があるし(笑)、音楽面ではどんな曲を歌ってもKUBOさんがバシッと重みのある声でラップしてくれると曲が締まる。欠かせない男ですね。

KUBO-C:MC中は、僕は結構ふざけてることが多いんですけど、「そろそろ時間だぞ、喋りすぎだぞ」ってしっかり合図をくれるのがGSですね。

――進行役。

KUBO-C:そう、司会進行役。話が長くなると「長いぞー」って切ってくれたりするし、ライブのリハのときも客席に行って全体を見てくれたりする。だから舞台監督であり、メインMCですね(笑)。

SWAY:ただ、言っちゃいけないことを言う確率もGSさんがいちばん高い(笑)。

KUBO-C:情報解禁してないことを言う。だいたいいつも生放送で下ネタを言いがち(笑)。

GS:でも、俺から言わせてもらうと、ふざけたくてもふざけられないんですよ。俺とCHOちゃんでその場を締めるんで。でも、代わってもらえるなら俺もちょっとふざけたい(笑)。これが5年目の真実です。

――曲作りのときの役割は?

KUBO-C:GSは、曲作りのときも全体を見てますね。僕とかは固執して走りがちですけど、「こうした方が聞き取りやすい」とか「一般の人にわかりやすい」とか、そうやって全体を広い目で見られる。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる