RAZORとキズ、2度目のツーマンライブ『錆』開催に至るまで 両者の歩みとライブの魅力を考察

 実はこの2バンドは、2018年3月にも『錆』という同タイトルで東名阪ツーマンツアーを開催していた。全ての会場がソールドアウトし、互いのステージに乱入しあったり、コラボグッズを販売したりと大盛況に終わり、SNSなどでは次回の開催を待ち望むファンの声も多く見られた。そして今回、待望の2度目のツーマンが決定。「ようやくこの日が!」と多くのファンが喜びの声を上げた。

 シーンの話題に上る機会の多いこの2バンドは、前回の開催からの約1年3カ月間、さぞ濃い日々を過ごしたに違いない。RAZORは昨年夏に開催したワンマンツアーでは地方の全会場をソールドアウト。着実にファンの数を増やしていると言えるだろう。今年2月に開催されたlynch.主催の『BLACK BEAUTY BEASTS』では、SUGIZO、D'ERLANGER、MUCC、MERRYと共演。勢いのある若手として会場を盛り上げ、耳の肥えたヴィジュアル系のファンからも評判を呼んだ。キズは2018年9月に4度目のワンマンにして、自身最大キャパシティZepp Tokyoでのライブを成功。さらに今年4月にはホールワンマンツアーのファイナル公演を東京国際フォーラム ホールCで開催した。怒涛の勢いで大きな会場を手中に収め、話題を呼んだ。

 バンドとして一回り以上大きくなったRAZORとキズが再び集まる、2度目の『錆』。きっと会場に集まった多くの観客たちの剥き出しになった心を揺さぶってくれることだろう。

■南 明歩
ヴィジュアル系を聴いて育った平成生まれのライター。埼玉県出身。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる