中国アイドルと韓国アイドルの違いと魅力は? NINE PERCENT ノンノンの現地ファンに聞く

手に自分で「ノンノン頑張れ」と書いて応援に行ったことも(撮影=徐)

 日頃、ノンノンの情報は、事務所のweiboと本人が発信しているweiboから得るのだという。「事務所のweiboでも、やっと近日中のノンノンのスケジュールがシェアされるようになって、私たちも準備しやすくなりました。でも、ファンの私たちの方がSNSの使い方をわかっているから、たまに『なんで人が見ないような時間帯に情報を流しているの?』とファンの子たちと愚痴ったりしています。私たちの方がPR力があるかもしれないですね」。

 ちょっと信じられない話だが、ダフ屋から情報を買っている人もいるという噂だ。「ダフ屋って色々売っているみたいなんですよ。アイドルが乗るフライト情報とか、ひどいものになるとアイドル本人の携帯番号を売っていたりなんて話も聞きます」。行き過ぎた追っかけのなかには、アイドルが宿泊するホテルの部屋番号を入手して、実際に部屋のドアをノックする人もいるんだとか。これでは、プライベートも何もあったものではない。シューさんは、もちろん節度を持ってノンノンを応援している。

NINE PERCENTのデビューツアーのとき、ファンたちがお金を出し合い用意したバス(撮影=徐)

 一番近距離でノンノンに会ったのは? と聞くと「うふふ、私とノンノンのラブストーリーを話しますね。2018年7月に番組の収録で上海郊外に来たときです」と興奮気味に語ってくれた。「オンライン番組の収録がこの寮から近いと知って、そんな近くに彼がいるんだと思うと、毎晩全然寝れなかったです」と恋する乙女の顏で話してくれた。

 実際に会いに行ったとき、ノンノンをはじめ、番組出演者が市場で買い物をするシーンの収録があった。市場の外で、出演者たちが出てくるのを待っていたシューさんたち。ノンノンはアイスを食べながら出てきたそう。「ノンノンたちが車で立ち去ったあと、ファンのみんなで市場に入って、彼が食べていたアイスと同じのを買って食べましたよ、もちろん」。なんとも、可愛いらしいファンたちではないか! 「私のそばを通ったときは、本当にドキドキしました。うわー近い近いって! ライブで見るノンノンとはもちろん違いますよね。だって、現実の生活の場に彼が存在しているんですから!」

ライブではこの「陳立農」とノンノンの名前が書かれた電光プレートを手に応援する(撮影=小山ひとみ)

 シューさんは、これまでにも何度もライブに足を運んだ。ラッキーなことに、チケットが抽選で当たったこともあった。また、ネットで、100元弱(1,600円以下)で購入した電光プレートを持って応援に行ったこともある。電源を入れると「陳立農」の文字がピカッと光り、ライブ会場ではこれをステージに向けて応援するのだ。

 「バイトはしていないです。だから、化粧品を買うのを控えて、ノンノンの応援にあてたりして工夫しています」。ノンノンのファンになって1年以上。これまでノンノンの応援のためにかけたお金は7,000元(約11万円)。話を聞いているともっとお金をかけているファンはざらにいるようだし、シューさんは自制心があり、無理な応援、追っかけはしていない感じだ。「私が知っているすごいファンは、イギリス留学をやめてノンノンのために中国に帰国した子がいますよ。ノンノンがいる場所には必ず飛んで行くといった感じの子で、多分20万元(約320万円)以上はノンノンにお金費やしたんじゃないかな」。

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