欅坂46二期生 森田ひかるは今泉佑唯の継承者に? ドラムで培ったダンスのパワフルさに注目

 『おもてなし会』では、オープニングでスポットライトを浴びながら、得意の和太鼓を披露。張り詰めた緊張感の中で行った、気合の入ったパフォーマンスと表情は、色気さえ感じるほどかっこよかった。センターを務めた「アンビバレント」では、高身長の多い二期生だからこそ、森田が中心に立って踊るのは、バランスがよく映える。またこの曲はセンターが側転をする振り付けもあり、かつて鍛えたことが活かされたのも何かの縁。ほかの坂道グループにはない二期生の一つの完成形を見たような気がした。

 立ち替わりの激しい集団ダンスが特徴的な欅坂で、森田の小柄さは最大のメリットとなっている。遠くからでも見つけやすいため、どうしても存在が気になるのだ。和太鼓と一緒で小さいけどパワフルなダンスというそのギャップもまた目を惹く。森田は本格的なダンス経験こそないが、ドラムで染み付いたと思われるリズム感やメリハリのある大きな動き、そして振りが決まった時の恍惚な表情がとても美しい。そんな森田だからこそ3rdアニラで平手の横についたり、鈴本美愉とシンメトリーになったりしても、引けを取らなかったのだろう。森田にしかできないダンスに今、ライブを見てファンになる人が続出している。

 欅坂の中では、同じく小柄な卒業生の今泉佑唯に憧れている森田。大阪3rdアニラでは、今泉が着ていた「サイレントマジョリティー」の衣装を引き継ぐというドラマがあり、衣装だけでなくパフォーマンスに関しても、彼女のポジションを継承するような活躍ぶりを見せ始めている。武道館では、素人時代から一番好きな「避雷針」に参加するという夢を実現。行動力と方向音痴は誰にも負けないと自負する森田は、欅坂に入る前の活動や思いなどの「点」を、入ってからきっちりと「線」にしているところが、努力だけでは補えない天性の逸材さを感じさせる。そして何より、ライブ後のブログでも、センチメンタルにならず今を楽しんでいる様子が伝わってくるのが、彼女の一番の強みではないだろうか。

 いよいよ二期生も個人メッセージ配信とSRの個人アカウントの開設が発表されたが、まだまだ引き出しの多そうな森田は、これからさらに世間が注目するアイドルへと成長していきそうだ。

(文=本 手)

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