ゴールデンボンバーは楽曲を“前例のないアイデア”で届けて来た 新元号ソング「令和」での功績

 思えば彼らはブレイク前からB’zやMr.ChildrenといったJ-POPの覇者から、GLAYやMALICE MIZERといったV系シーンの大物まで、様々なものに“乗っかり”続けていた。ついには“元号”にまで乗っかってしまった。“便乗”は、やり方を一歩間違えば大炎上待ったなし、とくに元号というのは複雑な問題もはらんでいる中、「漠然と新しい時代を迎えるのはおめでたいね」(LINE LIVEでの生中継での鬼龍院の発言より)というスタンスを一切崩さず、考えに考え抜いた無邪気さを持って、新元号ソングを誕生させた。

 また、鬼龍院は同番組でこのようにも語っていた。

「同じことやるってすごくつまらないから。せっかくサラリーマンじゃなくて、ミュージシャンみたいな一か八かな仕事を選んでいるのに、そこで無難な生き方するって、そんな人生は死んだように生きたような、なんかすげぇ批判してますが(笑)、なんか大暴れする人生を選んでいいと思うんですよ。僕は悔いなく生きようともがいてるだけなんですが。(中略)みんなが同じことをしていると、ぶち壊さなきゃと思いますね」(引用元

 ひとつの社会現象となっている新元号ソングだが、ハッピーな形で先陣を切った彼らの功績も大きいのでは。それは、「単に早くて話題性重視」というだけでなく、内容も決して手を抜かず(たとえば、LINE LIVEのレコーディング中継では“令和”の“レ”の発音にこだわる鬼龍院の姿も観られた)、ただただ“いい曲”を“前例のないアイデア”で届け続けて来た、ゴールデンボンバーだからこそできたのかもしれない。

■藤谷千明
ライター。ブロガーあがりのバンギャル崩れ。執筆媒体は「ウレぴあ総研」「サイゾー」「SPA!」など。Twitter

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