Kis-My-Ft2「君を大好きだ」はすべての愛しい人に寄り添う歌に “約束の日”に届いた感謝の言葉

 そして、2019年2月14日といえば、本作のMVで設定された“約束の日”でもあった。今回のMVは、11分にも及ぶドラマ仕立ての力作。メンバー7人は、小学生からの幼なじみとして登場する。クラスで一番の引込み思案だった少女・樹(いつき)を笑顔にさせようと頑張るうちに、いつしか7人がそれぞれに恋心を抱く。告白をしようとするもうまく伝えられなかったり、ラブレターを書いても渡せなかったり、ちょっかいを出すだけで精いっぱいだったり……メンバーの少年時代を演じる子役たちの名演技もあり、MVという枠に収まらない、ハートフルな短編映画のような作品だ。

 そして、樹と7人は、20年後の2019年2月14日に再会の約束をする。“ずっと7人に一緒に居てほしい、そうすればたくさんの人が笑顔になる”そんな樹の想いはファンと重なる部分があり、もしかしたらファンとKis-My-Ft2の再会を誓う、新たな約束の日になるのでは? と、そんな期待がファンの中で高まった。

 すると、その想いに応えるかのごとく「今日は、2月14日だね」と、藤ヶ谷がジャニーズウェブ内のブログで「約束の日」について触れた。「みんなの想いを受け取れて、素敵な2月14日になりました。いつもありがとう!」。それは、〈ありがとう/言いそびれて/追いかけても/もう遠すぎて〉と歌う「君を大好きだ」のサビを連想させる言い回しだった。

 本作を聴くほどに、そして藤ヶ谷の粋な言動に、やはり愛を伝えられるときには伝えたほうがいい、という気持ちにさせられる。もし本人に直接伝えられなくても、その愛を確かめることで、自分の中でやさしく温かい気持ちがふくらんでいくはずだから。今夜の生放送は、7人が歌う「君を大好きだ」に耳を傾けた多くの人によって、「ありがとう」や「大好き」が飛び交う、そんなやさしい夜になるかもしれない。

(文=佐藤結衣)

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