KinKi Kids、嵐、King & Prince、NEWS…『Mステ スーパーライブ』ラブソング&応援歌の魅力

グループの“今”を切り取った応援ソング

 応援ソングを歌うのは、NEWS、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMPの3組。今年のジャニーズは、休業や卒業など大きな岐路に立つメンバーが多かった。だからこそ彼らが歌う応援ソングは、聴き手はもちろんのこと、メンバー自らを奮い立たせるような気迫がみなぎる。人生は山あり谷あり。仲間との絆が試されている“今”だからこそ聴くことができる熱唱姿に、きっと胸が熱くなることだろう。

 9人という人数を活かした複雑なフォーメーション、そして息の合った美しい群舞が、高い評価を得ているHey! Say! JUMPは、今年8月末をもって岡本圭人が休業に入るという大きな変化があった。今夜披露するのは、その岡本も含めて歌い踊ってきた「マエヲムケ」。ジャケットを翻す腕の角度まで揃ったダンスが見どころであることから、ファンとしてはそのフォーメーションが気になるところ。岡本のポジション不在の形で踊るのか、それとも新たなバージョンをお披露目するのか。いずれにしても〈突破していきたい/出口のない期待大のプレッシャー〉と歌うとおり、次なる飛躍に向けて自ら重圧をかけていくHey! Say! JUMPの決意を感じられるステージになるはずだ。

 今年、メインボーカルの渋谷すばるが卒業するという、ターニングポイントを迎えた関ジャニ∞。披露するのは、もちろん〈始まるんじゃない 始めるんだぜ!!〉と力強く一歩を踏み出す歌「ここに」だ。“関ジャニ∞は、こうであってほしい”という願いが、ストレートに表現されたこの曲は、WANIMAが初めて他アーティストに楽曲提供したもの。〈グッとグッと涙こらえて/進むんじゃない 進めるんだぜ!!〉と高らかに歌う彼らは、また一つ強くなったという一人ひとりのたくましさ、そしてグループとしての結束力の高まりを感じさせる。世の中いろいろあるけれど、湿っぽいことも難しいことも後にして、今はただ前へ。顔で笑って、心で泣いて、まずはエイッと動き始めようぜ! と、メンバー同士、エイター同士、背中をバシッと叩いて気合を入れてくれる、そんな楽曲だ。

 そして、15周年というタイミングに、もう一度足元を固めることが求められたNEWS。リスタートの年となった彼らが歌うのは「生きろ」だ。手がけたのはもちろん、これまでも「フルスイング」「BLUE」など、数々の応援ソングを提供してきたヒロイズム。彼が紡ぐ歌詞は、NEWSの何度だって立ち上がってみせるという不屈の精神、そして4人の絆を信じてやまないもの。その期待は、そのままNEWSを見守り続けるファンの思いとリンクする。才能がありながらどこか器用になりきれない感じや、クールそうに見えて実は感情的なところなど、スタッフもファンも応援せずにはいられない人間味が、NEWSの魅力なのだろう。だからこそ〈生きろ!〉と歌い叫ぶ彼らに、「一緒に生きよう」と応えたくなるのかもしれない。

 『MUSIC STATION SUPERLIVE 2018』では、ほかにもKAT-TUNが「Ask Yourself」、Kis-My-Ft2が「君、僕。」、Sexy Zoneが「カラクリだらけのテンダネス」と、ダンスパフォーマンスも見どころとなっている。さらに、嵐は「夏疾風」と「WISH」のメドレーも披露する予定だ。いよいよ2018年も残りわずかとなってきた。今年の活動を振り返り、2019年が彼らにとってより良い年になることを祈りながら見届けたい。

(文=佐藤結衣)

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