Hey! Say! JUMPの群舞は覚悟の証 「BANGER NIGHT」8人のダンスに見えた“進化”とは?

 Hey! Say! JUMPの中でもベテランのキャリアを持つ八乙女光でさえも、「立ち位置をちょっとでもミスれない曲なので、結構踊るとき緊張しますね」とコメント。レッスン風景を収めたメイキングムービーでは、汗だくになるメンバーが映し出される。振り覚えが最も早く天才型と称される知念侑李も、黙々と汗を拭う。ダンスにかけては特別な思いを抱く山田涼介も思わず倒れ込む。「脚がいうことをききまてん!」と、カメラに向かっておどけて見せたのは彼の中にある生粋のアイドルマインドゆえだろう。

 だが、8人という新しい体制だからこそ、これまでにないフォーメーションも実現したように思う。MVを見ると、中島裕翔を先頭にした8人のかたまりから、サッと高木雄也が飛び出しカメラを先頭にした三角形へと変化する。その展開の素早さは、まるで万華鏡を見ているかのようだ。腰を固定し、ゆっくりと上半身を動かす。緩急のついた動きに、何が起こるのかと期待せずにはいられない。すると、一気に花が開くようにメンバーがかがむと、中から山田が現れるドラマチックさ。まだ1フレーズも歌っていないのに、これだけの仕掛けが組み込まれているのだ。

 1番はソロパートが多くそれぞれの見せ場もたっぷり。一人対7人で引き立てていく。そして、徐々にペアでの動きも増えていく。先にも述べた通り体格差のある知念&薮宏太のターンがバシッと揃うところも気持ちいい。セクシーな腰つき、勝ち気な眼差しと、一気に大人びた彼らだが、ムードメーカーである有岡大貴の笑顔が垣間見えると、思わずホッとする。K-POPの良さを取り入れながらも、彼らならではの変わらない良さも感じられるのが、Hey! Say! JUMPの進化だ。これまでがあって、今がある。なぜ彼らが今、これほどしゃかりきに踊るのか。今夜の生放送では、この曲にたどり着くまでの彼らのヒストリーと、これからを見据えた8人の本気を見てほしい。

(文=佐藤結衣)

※高木雄也の「高」はハシゴダカが正式表記。

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