halcaがアニメ『逆転裁判』EDで挑戦した新たな歌い方や表現「自由な楽しさが伝わったらいいな」

halcaが語る、新しい表現と挑戦

多くのチャレンジが詰まった1枚 

ーーカップリングの「うそじゃないよ」は、ちょっと切なさのあるエレクトロポップのナンバー。歌ってみてどんな印象でしたか?

halca:作詞をしてくださっている宮嶋淳子さんが、私が普段考えていることを取り入れて歌詞を書いてくださっています。宮嶋さんから「本当はこうなのに、どうしてこうなんだろうと、勘違いされたエピソードはありますか?」とお題をいただきました。私が実際に経験したいくつかのエピソードをお送りして、それを元にして歌詞にまとめてくださっています。

ーーどんなエピソードを送ったんですか?

halca:2番のサビに出てくる〈まただ「ありがと」と伝えたいだけで空まわり〉というところなのですが……言葉はその時々の声の高さやボリュームや言い方で伝わり方が変わってしまって、とても難しいなって思うんです。特にありがとうという言葉を伝えるときは、本当にすごくうれしくて感謝の気持ちを100%伝えたいのに、それを素直に表現してしまうと「なんでそんなに大げさなの?」と思われてしまうんじゃないかって心配になるんです。だから、あえてテンションを少し落として、抑えめに言うことが多いんです。そういう言葉や気持ちを伝えるのって難しいなあという思いを伝えて、歌詞を作ってもらいました。

ーー100%で言うと、どこかあざとく受け取られてしまうんじゃないかと思ってしまう。そういうエピソードを、恋愛にも受け取れる歌詞にしてあって。

halca:そうですね。恋愛にも友だち同士にも、どちらにも受け取れるものにしていただきました。メインのメロディは、私の気持ちで素直に歌えたのでスムーズにレコーディングできました。でもハモリがすごく難しくて、すごく時間がかかりました。特に〈うそじゃないよ ああ〉のところが、すごく難しかったです。

ーーハモリの音程を取るのが難しかったんですか?

halca:ハモリもメインの声と同じテンションで、クセの付け方やテンポや音の長さももまったく同じにしなくちゃいけなくて。下ハモと上ハモで2回ずつ合計4回、違う音程で全部ぴっちり合わせるのが大変でした。さっき自分で歌ったばかりのメロディに合わせるだけなのに、音程が違うだけでこんなに難しくなるというので、すごく不思議な感覚でした。頑張った分、ハモリや細かいところまで聴いてほしいです。

ーーそしてもう1曲の「HORiZON」は、切なくて疾走感と青春感のあるロックチューン。

halca:9月に池袋サンシャインシティの噴水広場で行われたライブイベント『みゅーじっ倶楽部~next break showcase~』で、初お披露目をさせていただきました。アップテンポの曲ですけど、人前で歌うのはレコーディングとは感覚が違って、「こんなに速かったっけ?」と思いました。一曲歌っただけでけっこう息があがってしまったので、もっともっと体力をつけないといけないなって実感しました。レコーディングのときは、自由に伸び伸びと楽しく歌えて「HORiZON」の良さをしっかり引き出せていると思えてたのですが、ライブイベントでも表現できるようにするためには、動きも含めてもっと余裕を持って歌えるようにならなきゃいけないですね。

ーーライブではかけ声があがるイメージですか?

halca:はい。池袋のときも初めて歌った曲だったのに、前奏のときからみんな声を出してくださって、すごくうれしかったです。これからもたくさん歌って盛り上がりたいです。

ーーこういうアップテンポのロックは、普段は聴きますか?

halca:実は、あまり聴く機会がなかったんです。だから自分の中では、すごく挑戦の曲でした。とにかく曲を聴いて、そのときに自分の中から出てきた自由な表現でOKをいただいたので、私がイメージした方向性は合っていたんだなって安心しました。その上で「もっと自由にやっていいよ」と言っていただいたので、本当に好きなように自由に歌わせていただいた印象です。今後はバンドさんの生演奏をバックに歌わせていただけたら、うれしいです。絶対に楽しそうだなって思います。

ーー今回は、1枚を通してチャレンジが多かったんですね。

halca:はい。すごくチャレンジさせていただきました。チャレンジでいうと、昨年と今年は、CHiCO with HoneyWorksさんのツアーでオープニングアクトとしても参加させていただきました。CHiCOさんが10何曲も同じようにパワフルに歌っている姿を毎回観させていただいて、「いつか私もワンマンライブができるようになったらいいな」って思うようにもなりました。そのためにも体力を付けたり経験を積んだり、たくさん頑張っていきたいです。

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