白石麻衣、西野七瀬、生田絵梨花……乃木坂46×アーティストコラボで発揮されるソロとしての個性

MONDO GROSSO「惑星タントラ」[Vocal:齋藤飛鳥(乃木坂46)]

MONDO GROSSO / 惑星タントラ (Short Edit)

 大沢伸一のソロプロジェクト・MONDO GROSSOが、昨年14年ぶりにリリースしたアルバム『何度でも新しく生まれる』は、初の全曲日本語詞のボーカル曲で統一された作品だった。ゲストボーカルには、ゴールデンコンビと言えるbirdやUAのほかに、満島ひかり、やくしまるえつこ(相対性理論)の名が並び、その一人として抜擢されたのが齋藤飛鳥であった。どうやら大沢の知人の紹介により、齋藤のボーカル起用は決定したようで、「曲の世界観そのままに、宇宙人みたいな不思議な雰囲気を持った女の子で面白かったですね」と大沢は齋藤の印象をオフィシャルインタビュー(参考:MONDO GROSSO 公式サイト)で語っている。作詞はやくしまるえつこ(Tica•α名義)で、どこか浮遊感のある曲調、歌詞の世界観とが齋藤の声質がマッチしており、さらにMVでは大沢をバックに従え、乃木坂46では見せない大人の表情を見せている。ちなみに、昨年MONDO GROSSOは、アルバムリリース後に『FUJI ROCK FESTIVAL』に出演。REDMARQUEEのステージで「惑星タントラ」も披露され、オケではあるが齋藤の声が苗場に響いていた。

城田優『a singer』「エメ(ロミオとジュリエット)duet with 生田絵梨花」

 生田絵梨花は10月24日にリリースされる城田優のアルバム『a singer』に、「エメ(ロミオとジュリエット)duet with 生田絵梨花」として参加する。生田の舞台経験は、グループの中でも突出しており、舞台『モーツァルト!』より「愛していれば分かり合える」を山崎育三郎とともに『Mステ』史上初のミュージカル曲として披露したことも。城田との共演は2013年の『ロミオ&ジュリエット』が始まり。乃木坂46としてもソロとしてミュージカル楽曲は持ち合わせているが、こうして『ロミオとジュリエット』の経験が楽曲として収められるのは、一つの才能の証と言えよう。

LAST NUMBER (Feat.中元日芽香(乃木坂46))RADIO FISH 【ひめたんありがとうSNS MV縦動画】
HoneyWorks meets さゆりんご軍団+真夏さんリスペクト軍団 from 乃木坂46 『大嫌いなはずだった。』

 ほかにも昨年末にグループを卒業した中元日芽香は、長年アシスタントMCを務めた『らじらー! サンデー』(NHKラジオ第1放送)にてオリエンタルラジオとともに「旅立ち」をテーマにファンへの思いが詰まった「LAST NUMBER (feat. 中元日芽香 (乃木坂46))」を制作。2016年末には、映画『好きになるその瞬間を。~告白実行委員会~』のエンディング主題歌として、「HoneyWorks meets さゆりんご軍団+真夏さんリスペクト軍団 from 乃木坂46」名義にて「大嫌いなはずだった。」を発表している。

 さらに遡れば、2014年には毎年恒例の『真夏の全国ツアー』の「OVERTURE」をBOOM BOOM SATELLITESが制作したこともあった。本記事で取り上げているフィーチャリングとは逆パターンではあるが、アーティストとのコラボという点では、ここがスタートであったとも言える。白石、西野、齋藤といったグループの顔と言えるメンバーが抜擢される一方で、次はどのメンバーがゲストとして取り上げられるのか。世代交代が進む乃木坂46の次の担い手が誰か、そのひとつの指標として見るのも面白いかもしれない。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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