乃木坂46、“国民的ヒットソング”への挑戦 「ジコチューで行こう!」は新たな夏の定番曲となるか

 誰もが口ずさめるようなヒットソングがこのグループにないことをメンバーが悩んでいる、という話をよく目にする(参考:乃木坂46 星野みなみ&若月佑美 1期生コンビが語る、7年目突入したグループの勢いと未来)。彼女たちが昨今の活動で作り上げた独自のアイドルイメージが、“もし”、国民的ヒットへの足かせとなっているのだとすれば、今回の夏をイメージした王道サウンドは、彼女たちが目指しているステージに足を進ませるためのひとつの手段と言えるのではないか。この曲はたしかに「乃木坂46がAKB48の曲を歌っている」ように聞こえるかもしれない。けれども、同時に誰が聴いても爽やかで、耳に馴染みやすく、違和感なく盛り上がれて、誰もが歌えるように作られているはずだ。それは“誰もが口ずさめるようなヒットソング”には欠かせない要素ではないか。実際この曲は、夏のあらゆるシチュエーションに違和感なくフィットする。海、ドライブ、リゾート……。「やりたいことをしよう」と聴く者を後押しする今回の新曲は、新しい夏の定番曲となっても何らおかしくはない。

 名実ともにトップアイドルである乃木坂46に欠けている最後の破片。そのラストのピースを掴むために彼女たちは今、挑戦している。

■荻原 梓
88年生まれ。都内でCDを売りながら『クイック・ジャパン』などに記事を寄稿。
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Twitter(@az_ogi)

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