中居正広、“SMAP解散後”初ステージで見せた圧倒的なスター性 舞祭組ライブ映像が話題に

中居正広、“スーパースター”としての存在の大きさ

 中居正広がステージに登場した瞬間に起きた割れんばかりの大歓声ーーティザー映像で流れるほんの数秒のシーンでさえ、中居のスーパースターとしての存在感の大きさが伝わってくる。

 グループの解散以降、中居がステージ上でパフォーマンスを披露する機会は無くなってしまったが、ひときわ目をかける後輩のステージで一肌脱ぎ、ダンスを披露した。ファン以外からすれば中居はダンスよりもMCをしている印象が強いかもしれないが、SMAPのコンサートではしゃかりきに踊る姿が定番だった。

 かつて中居はこんなことを語っていた。「僕はほかのメンバーよりカラダがちっちゃいんで、とりあえず激しく踊ってないと、ホントにちっちゃく見えちゃうんだよ」(JUNON/1999年10月号)。5人のメンバーとのバランスを保つために、ひときわ大きく体を動かしていた。踊りにキレがあり、振り付けの合間にパンッ!と手を叩くのが中居の特徴だ。

 舞祭組のステージに出演したと聞いた当時は、SMAPファンとしてはやや複雑な心境ではあったが、白い衣装に白いハット姿でステージに立つ中居は、舞祭組と見事に融合しつつも、中居だけにフォーカスを当てると“SMAPの中居”そのものだった。

 中居は相手をどうみせるか、常にプロデューサー的視点を持っている。ゲストを前にしたときに、どう関わったらゲストが引き立つか、何が番組にとってベストなのか、などを考えている。中居の個性を全面に出して接した方がいいのか、反対に相手を引き立たせるために自分の個性を消すのか、状況に応じて俯瞰しながら判断をしている。今回、舞祭組と一緒に踊ったのも、自分が“アイドル中居”としてステージに立つことで、彼らのカッコイイ部分を、魅力を引き出せると判断したからではないだろうか。

 ジャニーズ事務所にたくさんいるアイドルの中から、ひときわ舞祭組を目にかけてきたのには、中居自身の経験が生かされているのではないか。SMAPは音楽番組が衰退していく時代にデビューした。歌って踊るだけでは売れない時代。そこで、バラエティ番組やドラマへの出演をすることで突破口を見出してきた。国民的スターとして君臨するまでには、相当な苦労があったはずだ。

 以前、『ナカイの窓』(日本テレビ系/2013年4月17日放送)でジャニーズアイドルのメンバー構成について語ったことがあった。グループを結成するにあたり、「ジャニーさんはプロ野球を意識してる」と解説した。はじめに人気を牽引する中心メンバーを据えて、プロ野球でいうところの読売ジャイアンツとその対抗馬である阪神タイガースに匹敵する人材を集める。そして、まだ人気はなくとも伸びしろのあるメンバーを入れる傾向にあるという。「まず巨人がしっかりしてないとグループ名が有名にならないから。うちなんかのメンバーで言ったら、俺と木村くんが派手なタイプだから。他に地味な3人4人がいたりして、でもこれがでてくるまでにすごく時間がかかるのよ。だからまず中居と木村でワッと行かして。まずこの4人(他のメンバー)が出てくるまでに解散しちゃうのよグループって。でも4人が出てきた時はやっぱ強いよね」と、メンバー全員が脚光を浴びるまで10年ほどかかったことなど、自身の経験を踏まえて語った。

 だからこそ、舞祭組の4人、Kis-My-Ft2のことが放っておけなかったのだろう。全体の構成を俯瞰しながら、必要があれば自分も出演する、常にバランスを考えながら動く中居らしい仕事ぶりと言える。

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