GUY×TOSHI-LOW『アコースティック不法集会』への思い「この形でしか伝わらないものがある」

『アコースティック不法集会』インタビュー

GUY&TOSHI-LOW、参加アーティストを語る

ーー入ってる人のライブはみんな観た感じなんだね。

TOSHI-LOW:(永山)愛樹(TURTLE ISLAND、ALKDO)が一人でやってるのは観てないかも。ALKDOでやってるのは観てるけど。

ーー『ハードコア不法集会』に合わせてパンク系に絞ったんだとすると、中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン)さんがちょっと違う感じだよね。

TOSHI-LOW:あの人たちもニューエスト・モデルからソウル・フラワー・ユニオンで遡りしてるじゃないですか。そういう意味で、アコースティックっていうものの捉え方でいてほしいなっていう。しかもアティテュードはパンクだし。

ーーワタナベマモル君(MAMORU & The DAViES)のチョイスも渋くていいね。

GUY:ギターパンダのノリヲ君を仲介してくれた出雲のパンクバンド、Dr. Breakerのけんさんに「いい人いない?」って聞いたら小河原良太君とマモル君を紹介してくれたんだよね。ワシ自身は当時彼らがやってたTHE POGOとかグレイトリッチーズとかそんなに聴いてたわけじゃないんだけどね。彼はドはまりの世代みたいで、レコメンしてくれたんだ。二人ともすげえいい曲をアルバムに提供してくれた。マモルくんに関しては最初に送ってくれたカバー音源の許可が下りなくてね。パンチの効いたいいカバーだったんだよなー(ちなみにThe Beatlesのカバーで「Revolution」)でも「ひみつ」の方がもっと最高!!

ーー二番目に入ってる小河原良太さんはTHE POGOの人なんだよね。

TOSHI-LOW:俺は同郷で高校も一緒で、10コぐらい離れてるんだけど、一回自分たちの企画があるときに、良太、(八田)ケンヂ(KENZI & THE TRIPS)、じゃじゃ(岩城/元LIP CREAM、現ザ・スカラベリーズ)、ミチロウ、FUGU & JAMを新木場のライブに呼んだことがあって。ボーカルの良い人がアコースティックをやってるのを見て欲しくて。まだまだ僕が好きだった人たちはやってるぜっていう意味でもね。そのときに「やっぱり今でも凄いんだな」と思って。

ーーBAKI(GASTUNK、MOSQUITO SPIRAL)さんとかだと本家の『ハードコア不法集会』にも入ってるからね。それは面白いよね。

TOSHI-LOW:本家に入ってる人を入れたかった。

GUY:NAOKI君とBAKIさんと。

ーー八田ケンヂさんは?

TOSHI-LOW:KENZI & THE TRIPSが凄い大好きで。再結成したりして、今は北海道に引っ込んであっちで仕事してて。でも歌はやめてなくて。

ーー声とか変わってないもんね。

TOSHI-LOW:むしろ声でかくなってる。自分がKENZI & THE TRIPS好きだったんで、個人的趣味もです(笑)。

ーーGUY君の個人的趣味はどこになるの?

GUY: FUGUさんとBAKIさんよね。BAKIさんには「ジェロニモ歌ってください」ってリクエストしたんだけど、まさかバンドでくるとは思わんかった。

ーーFUGU & JAMが色々目立つよね。

TOSHI-LOW:なんでオムニバスに3曲って(笑)。それもまた良くて。

GUY:まぁ3曲集まって普通の人の1曲ぐらいだし。


TOSHI-LOW:またFUGU & JAMでGAUZEで見れない良さがめちゃめちゃ出てて。歌心が凄くあるんですよね。なんかFUGUさんってキャバレーの箱バンドのボーカルみたいなこともやってて、すげぇ歌ってたんだっていうのも本人から聞いたことがあって。そういう一面も、もっとみんなにわかって欲しかったっていうのもあって。

GUY:個人的にはFUGU & JAMのアルバムよりいいと思った。メロディも歌詞も、ワシってポリティカルなもの大好物じゃん(笑)。

ーー柳家睦もちょっと異色な感じもするよね。

TOSHI-LOW:今から10年以上前にむっちゃん家から2分ぐらいのところに住んでて、毎回呼び出されて「○○さんがきたからビール買って来て」とか(笑)。でも、ジャンルの垣根を超える瞬間を横で見させてもらって。いわゆるハードコアとサイコビリーとスキンズの。「ああ、こうやって打ち解けるんだ」っていうのをビール買っていきながら体験できて、これは面白いなぁと。

ーー柳家睦とラットボーンズで大真面目にふざけたことやってるけど、ここでは本当の睦が出てたりするよね。

TOSHI-LOW:これ宮古でやったやつじゃないかな。バンドバージョンが先に表に出ちゃったんだけど、一番初めはこの状態で作ってて。これめちゃくちゃいい曲なんですよ。

ーーGUY君はギター重ねてるんでしょ?

GUY:癖がついとるんよ、レコーディングでギター重ねる(笑)。愚鈍で自虐が何本もギター重ねてるのとか横で見てたからね。

ーーTOSHI-LOWのthe LOW-ATUS「HAVE YOU EVER SEEN THE RAIN」はカバーなんだよね。

TOSHI-LOW:俺、弾き語りはほとんどカバーなんです。弾き語り始めた理由が被災地の避難所でやることだったんで、おじいちゃんとかおばあちゃんとか子どもの前で、いきなり自分たちの曲やってもと思って。

ーー中川さんも避難所で民謡やったりアンパンマンやったりしてたもんね。

TOSHI-LOW:そうなんですよ。俺も実際ソウル・フラワー・ユニオンとHEATWAVEの「満月の夕」をソロの弾き語りでやりだしたし。

ーーいい曲やってるね。

GUY:ええ曲よねぇ。

TOSHI-LOW:バンドだとカバーをやることって大げさになりがちじゃないですか。でも弾き語りだと、すぐ「みんなで歌ってみようよ」って譜面だけ置いてできるんで。自分も共有できる歌があって楽しかったです。

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