ゲーム実況者わくわくバンド、中野サンプラザに響いた“音楽×ゲーム”の新機軸エンターテインメント

わくバン、中野サンプラザ公演レポ

 鳴り止まないアンコールに応え、再びステージに上がるメンバー。8月からスタートする『ゲーム実況者わくわくバンド 9thコンサート~わくわく道中2018~ 』を告知しつつ、あらためて客席を見渡した湯毛が「インターネットの力、本当にすごいな」と感慨深げに語り、ファンへの感謝を表していた。感情を切なく震わせる「週末」、再び“わくわくホーンズ”を呼び込んでの「わくわくマイライフ」と、振り幅の広い2曲で、ライブは締めくくられた。

 本当に不思議なバンドだ。熱いアニメソングのカバーを数多く届けてきた湯毛と、ゲーム音楽にも精通したせらみかるが中心となって制作する楽曲は、どこか懐かしく響き、同時に新しい刺激に満ちている。シリアスな楽曲にも彼らの温かなパーソナリティが溶け込み、逆に賑やかな楽曲においては、現在進行形でスキルアップが進む演奏のみずみずしさ、ストレートさが真剣味を与えるーーという、アンビバレントな魅力があるのだ。そんな彼らだからこそ、ゲーム実況と音楽ライブという、まったく異なるふたつのエンターテインメントを違和感なく融合できるのだろう。ファンの“わくわく”は、まだまだ続きそうだ。

(文=橋川良寛)

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