Poppin’Partyは“アニソン×バンド”を更新する存在に 『バンドリ 5thライブ』で示したコンテンツ力

Poppin’Partyが示したコンテンツ力

 アンコール前、大トリとなった愛美の特訓映像内では、メンバーからの手紙がサプライズで渡され、これまでバンドを引っ張ってきたリーダー・愛美に向ける形で、メンバーそれぞれのPoppin’Partyへの思いが綴られていく。各キャラクターの魅力や物語性を最大限に活かした「アニソン」と、メンバー自身が演奏を担当する本格的な「ガールズバンド」としての魅力とをどちらも兼ね備えた『BanG Dream!(バンドリ!)』シリーズは、その両方を高いレベルでこなすことができるメンバーなしでは絶対に成立しない。つまり、アニメの声優陣がリアルバンドとしてライブを行なう前代未聞のプロジェクトが成功した陰には、彼女たちの様々な努力があったのだ。

 その映像内のラストで愛美がアンコールを促すと、メンバーがステージに登場してアンコール1曲目「Light Delight」がスタート。この曲ではソリッドなロックサウンドに呼応してスクリーンもすべて会場のメンバーを映した実写映像になり、リアルライブの場でのPoppin’ Partyの広がりが表現されるようだった。ラストはメンバーが「終わりたくないなぁ」と口々に感謝を伝えてはじまった「Happy Happy Party!」。Poppin’Partyらしい多幸感溢れるポップな楽曲に乗ってふたたびスクリーンでアニメと実写が交錯し、天井から大量のカラフルなバルーンが投下されてライブを終えた。

【試聴動画】Poppin'Party 10th Single 「二重の虹(ダブル レインボウ)/最高(さあ行こう)!」(7/11発売!!)

 この日はPoppin’ Partyのニューシングル『二重の虹(ルビ:ダブル レインボウ)/最高!(ルビ:さぁ行こう)』のリリースが発表されたほか、 2019年にTVアニメの2期と3期の放送がスタートすることも解禁になるなど、『BanG Dream!(バンドリ!)』シリーズはさらなる盛り上がりを見せている。その顔役として、“バンドの楽しさ”を伝えるPoppin’Partyの魅力が、全編から伝わるようなライブだった。

■杉山 仁
乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、『Hard To Explain』~『CROSSBEAT』編集部を経て、現在はフリーランスのライター/編集者として活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』もはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

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