ママレード・ボーイ、となりの怪物くん……今春の“キラキラ映画”主題歌はエピローグの役割に

 また、すでに今年の春に公開された同ジャンルの作品も同様で、『プリンシパル〜恋する私はヒロインですか?〜』はダブル主演の一角、小瀧望が所属するジャニーズWESTの歌う「プリンシパルの君へ」で彩られた。さらにKing & Princeの平野紫耀と平祐奈の『honey』は作品のターゲットとなる層からの人気が高いSonar Pocketが「108〜永遠〜」を、広瀬すずが主演を務める人気シリーズの完結編『ちはやふる-結び-』では前作に続いてPerfumeが「無限未来」を提供。

 いずれの楽曲もストレートでシンプルな歌詞が絶妙に映画の世界とリンクしていくだけでなく、気をてらわないメロディと歌声で映画の余韻を損なわずに、きちんと耳に残る楽曲として仕上げられている。そしてすっと映画の世界から現実へと心地よく解放させてくれるのだ。ある意味で主題歌は、映画の“エピローグ”としての役割を果たしているということだろう。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

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