KinKi Kids 堂本剛の“ありのまま”の姿はなぜ魅力的に映る? 『堂本剛の素』配信開始に寄せて

 アイドルの境地を超えた、ひとりのアーティストとしての強固な責任感を持ち合わせた彼は、現在でもそれを持ちながら、徐々にその重圧との向き合い方・共存の仕方を理解してきたのではないだろうか。プレッシャーに押しつぶされることなく、自身の持つ自然体なリズムを守り抜く。真面目であるからこそ作り出せる、ゆっくりとした時間の流れでアーティストとして研ぎ澄まされていくのだ。

 最近ますますそのマイペースぶりに拍車がかかっているだけに、今回の『堂本剛の素』は、さらにゆっくりとした雰囲気が楽しめる番組になっていることだろう。動画配信サービスというメリットを活かして、テレビではなかなか描くことのできない堂本剛のペースをしっかりと描写して、ファンを楽しませてくれることは間違いない。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

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