けやき坂46は乃木坂46と欅坂46のハイブリッドな存在に? 舞台『あゆみ』挑戦から読む

 また、演目の見どころについて、香月氏は次のように解説する。

「キャスト全員によって一人の女性の一生をたどってゆく作品なので、劇中の主人公と演じている役者たち自身の生涯を重ねやすい、思いを馳せやすいという要素もあります。演じられる主人公の生涯が際立って特異なものではない分、役と主人公が意図せずリンクする瞬間も多く見られそうです」

 最後に、けやき坂46の成長について、同氏はこう話した。

「乃木坂46は舞台公演で実績を積み重ね、欅坂46は楽曲のパフォーマンスの中に群像として演劇性を宿しています。そのなかで、けやき坂46は今回のトライをみると、乃木坂46と欅坂46のハイブリッド、それぞれの良いところを受け継いだ存在になれるのではないかと思っています。まだ特定の色やイデオロギーのようなものを背負う必然もない段階のけやき坂46が、単独のグループとしてこの先どう成熟していくのかが楽しみですね」

 4月からは『ひらがな推し』(テレビ東京系)、『KEYABINGO!4 ひらがなけやきって何?』(日本テレビ系)と2本の地上波レギュラー番組を持ち、アンダーアルバムの発売を控えるなど、勢いを増すけやき坂46の活動。この舞台公演は、その成長のさらなる後押しになりそうだ。

(文=中村拓海)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる