BTS(防弾少年団)、SEVENTEEN……K-POPグループ成功の鍵は“セルフプロデュース力”にあり?

全員が自作できるアーティスト志向のPENTAGON


PENTAGON(펜타곤) - 'RUNAWAY' Official Music Video

 もう一つ注目をしたいグループが、2016年10月にデビューをした10人組のPENTAGONだ。

 彼らが最初に注目されたのは、昨年Mnetで放映されたサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101』で、メンバーのフイが課題曲「NEVER」の作詞作曲を手がけたことだった。Wanna Oneのデビュー曲「Energertic」もフイの作品だ。デビューして1年も経たない新人が、一気に作曲家として注目を浴びたのだ。

 PENTAGONは、フイを含むメンバー全員が作詞作曲を行う能力があり、4枚目の『DEMO_01』以降の作品はメンバーの曲だけで作られている。デビューから1年の間に5枚もの作品を発表しているが、メンバーのヨウォンは「5枚も作品を発表できた原動力は、10人全員が作詞作曲ができること」(参考記事)と語っている。

 また、ダンスの振り付けはメンバーのキノが中心となって考えている。他のグループのような一糸乱れぬ群舞や、アクロバティックで派手な振り付けではないが、曲の流れに合わせたストーリー性のあるダンスは、彼らの曲の抒情的で独自の世界観を作り出している。彼らも音楽からダンスまで、自らの手で自分たちの世界を築くグループなのだ。

 4月2日には6枚目のミニアルバム『Positive』をリリースするが、このアルバムもメンバーによる「自作曲」が収録されることになるだろう。

今後の成功の鍵は「セルフプロデュース」?

 今回例に挙げたグループ以外にも、自分たちで作詞作曲、ダンスを手がけているグループは多くいるが、最近のグループは自作品を発表するまでの期間がとても短い。むしろ、自分たちの作品でデビューなんてこともあるのだ。

 今後の韓国のアイドルたちの成功には、「決められたコンセプトで動く」のではなく、「自らの力で切り開く能力」=「セルフプロデュース」が求められてくるのかもしれない。

■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3~4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等
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