欅坂46 長濱ねる、尾関梨香、小池美波によるユニット曲の意外性 「バスルームトラベル」MV解説

 同MVの監督は、『乃木坂46 3rd YEAR BIRTHDAY LIVE』で披露された「Overture」の映像演出や、ゲーム『欅のキセキ』のテレビCMを手掛けた大河臣監督。衣装は坂道やAKBグループの衣装を手掛ける里山拓斗が担当しており、「クールなイメージの欅坂ぽくなくPOPでCUTEな60'sぽい衣装に仕上げました」と自身のTwitterで明かしていた。MVの撮影の時に振付けのTAKAHIROも「”可愛い"に100%振り切って!」と指示するほど、今回の楽曲は“可愛さ”に主軸を置いている。

 しかし長濱は、そんなTAKAHIROのリクエストに対し、なかなか上手くできなかったと語っている(参考:『月刊エンタメ』4月号)。また、尾関はブログで「笑おうと思ってもうまく笑えないんです」と綴っており、小池も「今までこんななんか可愛らしい雰囲気のものを撮ったことがなくって、一番3人が困ってたのは『笑えない』って言ってて……」と、普段の欅坂46のMVとのギャップに苦労したようだ。アイドルでありながら、アイドルらしい楽曲が苦手……欅坂46というグループの特異性が伝わってくるような興味深いエピソードだ。ただ、そんな彼女たちだからこそ、今回の楽曲がファンの目に新鮮に映ったと言えるだろう。

 齋藤冬優花がブログで「欅もこんなに可愛いジャンルでいけるよ!ってとっても伝わりそうだなぁ・・・。よかったよかった」とコメントしていたように、「バスルームトラベル」は欅坂46の振り幅を広げた楽曲とも言える。ある意味カップリング曲はグループのアナザーストーリーとも言えるため、今後も今までとは違うベクトルの楽曲が生み出されていくことで、さらに欅坂46の世界観が拡張されていくのかもしれない。

(文=本 手)

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