中居正広、舞祭組に説いた“知恵を絞る”大切さ ラジオで語られたSMAP時代の経験

 「知恵を絞るしかない」とは、どんなに厳しい条件の中でも、どうしたらファンを楽しませることができるかを考え続ける、中居の信念を感じさせる言葉だ。「会場が狭いってことは、それだけ制作費もそんなかけられないわけじゃないですか。演出効果も少ないってことは、知恵を絞って構成だとか、セットリストだとか、衣装だとか……考えるじゃないですか」もがき続けた経験こそ、年齢を問わずに輝き続けるアイドルを作ってきたのだろう。

 ホールクラスでは、ドームのように派手な炭酸ガスも出ない。そこで中居は、扇風機で風を起こす演出を取り入れてみてはどうかと、アイデアを出したという。だが、舞祭組に用意された扇風機は、想定していたものよりもずっと小さかったようで、ステージの中央に立つメンバーに風は届かず……。さらに、メンバーは4人なのに、3つしかなかったそうだ。自分たちが扇風機のそばに行かないと風を受けることができない、と寄っていったのだと中居に報告するメンバーに、「お前らが、涼むためのものじゃない(笑)」とツッコむかけあいが微笑ましい。そんな悪戦苦闘も、きっと舞祭組にとって宝物のような経験となることだろう。

 「知恵を絞りながらやってきた舞祭組は素晴らしい。これをやってきた人間が東京ドームに立ったときは強い」そう宣言する中居は、舞祭組たちの先輩であり、どこか父親に近い視点なのだろう。「とはいえ、本当に舞祭組は強烈ですよ、歌!」と、歌唱力については伸びしろがあると愛のムチで締めくくった。“おとっさん”中居と舞祭組の成長物語は、まだまだ続く。

(文=佐藤結衣)

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