けやき坂46はなぜ面白く、新しく、楽しい? ライブ演出や展開のスピードから分析

けやき坂はなぜ面白く、新しく、楽しい?

 

 2期生も加わった総勢20名による「NO WAR in the future」は、欅坂46が「サイレントマジョリティー」から提示してきたアコースティックギター×ダンスミュージックの最新系ともいえる楽曲で、グループ随一のフロアアンセム。インド舞踊→殺陣→フラメンコ→コサックダンスと世界の踊りを次々に繰り出してから楽曲へ入るという演出は、これまで何度も書いてきたように、世界の舞台を見据えるけやき坂46の真骨頂ともいえる。

 アンコールでは、新曲「イマニミテイロ」が披露された。同曲は乃木坂46が「アンダー」という曲で提示してきたような、逆境をはねのけるために贈られた歌なのだろう。だが、パフォーマンスにハッキリとした影は見られず、むしろ明るく楽しく前向きな逆襲劇を歌っているように感じられた。

 そして、最後にサプライズとして発表されたのは、けやき坂46単独名義でのアルバムリリースだった。先の乃木坂46が今年初頭にアンダーアルバムをリリースし、好セールスを記録したことは記憶に新しいが、それを早くも坂道シリーズ内で、けやき坂46が応用した形だ。坂道シリーズにおいて、特にけやき坂46のクリエイティブには、制作チーム内でのサイクルが素早く展開されているように思える。だからこそ、今のけやき坂46は面白く、新しく、そして楽しい。

(取材・文=中村拓海)

『けやき坂46 日本武道館 3Days』
2018年2月1日 日本武道館 セットリスト

00. OVERTURE
01. ひらがなけやき
02. 二人セゾン
03. 僕たちは付き合っている
04. 語るなら未来を…
05. 東京タワーはどこから見える?
06. AM1:27(2月1日のみ)
07. 青空が違う(2月1日のみ)
08. 猫の名前
09. 沈黙した恋人よ
10. 100年待てば
11. おいでシャンプー(1月30日のみ)
  / 君の名は希望(1月31日のみ)
  / 制服のマネキン(2月1日のみ)
12. NO WAR in the future
13. それでも歩いてる
14. 永遠の白線
15. 手を繋いで帰ろうか
16. 誰よりも高く跳べ!
17. 太陽は見上げる人を選ばない
<アンコール>
18. イマニミテイロ(新曲)
19. 世界には愛しかない
20. W-KEYAKIZAKAの詩
<ダブルアンコール>
21. 誰よりも高く跳べ!

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