アルルカン、NOCTURNAL BLOODLUST、DOG in ThePWO…V系シーンに挑む次世代バンドたち

 そして今回がDEZERT主宰イベント初出演のDOG inTheパラレルワールドオーケストラ(以下:DOG)は2009年に結成されたバンドで、同年にシングル『ハルシオン飴缶』とアルバム『メルトトルカカトル』でメジャーデビュー。2011年に今の5人編成となった。おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルでキッチュで毒とユーモアがある楽曲が特徴。サンリオとのコラボイベントを開催するなどDOGならではのワンダーランドを表現してきたが、「2017年、DOGは変わります」宣言をして、「project『Love』」というプロジェクトを掲げ、愛をテーマにメッセージ性の強い活動を展開した。ちなみに2018年は戌年ということもあり、「DOG YEAR」と謳って活動中。3月6日にシングル『バイバイ。』をリリースし、3月11日から『狂える犬たちの五大都市行脚』と題してツアーを開催する。来年の10周年に向けて突っ走ってくれそうだ。

DOG inThePWO「Re:quiem」Music Clip

 『DEZERT Presents 【This Is The “FACT”】 TOUR 2018』は6バンドがしのぎを削るライブになりそうだが、シーンに風穴を開けようとしているのはこのイベントだけではない。“ヴィジュアル系新世代の四天王”とされる己龍、BugLug、R指定、vistlipが2年半ぶりに集結し、全国7都市を廻るイベントツアー『均整を乱す抗うは四拍子』もその豪華な顔ぶれで再び話題を集めること必至だ。

 ライバルであるほぼ同世代のバンドたちから、このシーンの火を消さないよう、新たなムーブメントを作っていくという意志が感じられる動きがあることは必ず活性化へと繋がっていくはずだ。

■山本弘子
音楽ライター。10代の時にパンクロック、グラムロック、ブルースに衝撃を受け、いまに至る。音楽がないと充電切れ状態に陥る。現在、Webサイト、音楽雑誌などで執筆中。

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