KAT-TUNが“でっかくなって帰ってきた”ーー充電期間中に育まれた3人それぞれの個性

KAT-TUNのエネルギー源、上田竜也

 デビュー当時、ジャニーズアイドルの中で突出して不良感のあったKAT-TUN。媚びないがゆえに尖った印象が、彼らの持ち味だった。そのアイデンティティを守っているのが、上田のピュアさだ。その純粋な想いこそ、KAT-TUNがKAT-TUNとして存在する意味になっているように見える。

 ボクシングを通じて、心身共に鍛えていた上田。ズルがきかない勝負を好むスタンスは、 ソロになってより鮮明に私たちの心に届いたように思う。2017年には『ヨーロッパ1300km 爆走!ガチンコラーメン屋台』(テレビ東京系)など、ガチンコな場面でこそ上田の人間性が再評価されていった。

 そして、『視覚探偵 日暮旅人』(日本テレビ系)ではチンピラ役を演じて話題を集め、 『新宿セブン』で連続ドラマ初主演を手にする。情に熱く、仲間想いな歌舞伎町で生きる鑑定士を好演。男気溢れるキャラクタ ーは、上田自身のパーソナリティと共鳴しているような演技だった。

 「大変長らく待たせたな!!!!」ジャニーズwebに連載されている上田のブログには、 ファンに向けてまっすぐなメッセージが投稿された。ぶっきらぼうな俺様口調の中にも「隣を見れば亀梨と中丸がいると言う喜びを感じながら」という一文に、上田の愛情深さを感じさせる。

 充電期間中に器を広げた亀梨、多面性を見せた中丸、そして熱く燃え続ける上田。3人が再び集結し、どんな化学反応を見せてくれるのか。2018年、暴れまくるKAT-TUNを楽しみにしている。

(文=佐藤結衣)

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