Little Glee Monsterは前例のないボーカルグループへ　“最高”を更新した全国ツアー最終公演

　そして、その思いはライブのクライマックスを飾る「明日へ」で確信へと変わった。初めてメンバー5人で作詞を手がけたこの曲に対する彼女たちの思いは、ほかの楽曲以上のものがあるのかもしれない。そう思えるくらい、この曲での歌唱は丁寧かつエモーショナルなもので、歌唱前のMCでmanakaが口にした「今の5人を超えていけるように」という言葉どおり、それまでのリトグリ、そして今のリトグリをさらに飛び越えていくような神がかったボーカルパフォーマンスを展開。終盤、芹奈のソロパートでは息を飲むほどの説得力を伴う歌で観る者、聴く者を引きつけた。気づけば彼女の瞳には涙が滲んでいるようにも見え、それくらい気持ちのこもった歌をぶつけた彼女たちに、客席からはありったけの拍手と声援が送られた。

　アンコールでは、ライブ本編では装着していなかったヘッドフォンを付けてステージに登場した5人。久しぶりのこの姿で、彼女たちは最新シングルから「OVER」「ヒカルカケラ」の2曲をプレゼントしてくれた。最高の笑顔で届けられた「OVER」と、メインで歌う芹奈を包み込むように巧みなコーラスワークが楽しめる「ヒカルカケラ」で新たな可能性を見せつけたリトグリ。最後は本ツアー用に制作されたエンディングテーマソングで綺麗に締めくくり、約2時間半におよぶツアーファイナルを無事に終えた。

　ライブ終演後には、ステージを覆うように登場したスクリーンに「OVER」のMVが上映されたあと、来年1月17日に待望の3rdアルバムが発売されることがアナウンスされ、ガオラーたちは歓喜の声を上げた。

　次々に新しいチャレンジに取り組むリトグリ。彼女たちが次にワンマンライブを行うのは、2018年2〜3月の横浜アリーナ＆大阪城ホールでのアリーナライブとなる。もちろん、その前には『NHK紅白歌合戦』や数々の音楽特番出演、音楽フェスやイベントへの参加も控えている。このまま2017年を最高の形で終えようとしている彼女たちが、2018年に3rdアルバムやアリーナライブでどこまで成長した姿を見せるのか。「今の5人を超えていけるように」の言葉どおり、常に最高を更新し続ける彼女たちの今後が、ただただ楽しみでならない。

■西廣智一（にしびろともかず）　Twitter
音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。

■リリース情報
「Jupiter」
12月3日（日）配信スタート
iTunes

3rdアルバム『タイトル未定』
2018年1月17日（水）リリース

10thシングル『OVER/ヒカルカケラ』
発売中

■ライブ情報
2018年2月3日（土）／4日（日） 横浜アリーナ 2Days
2018年3月24日（土）／25日（日）大阪城ホール2Days
http://www.littlegleemonster.com/live2018/

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