UNISON SQUARE GARDENが追求する、3ピースバンドの可能性ーー最新曲から考察

 では、1週間前にリリースされた「Invisible Sensation」はどうでしょうか? 冒頭こそストレートなロックナンバーかと思わされましたが、すぐにバンドアンサンブルの自在さに再び驚かされることになります。

 田淵智也は、畑亜貴、田代智一、黒須克彦とともにプロデュースチーム・Q-MHzとしても活動中。バンドじゃないもん! の「キメマスター!」「青春カラダダダッシュ!」も手掛けてきました。ともに情報量の非常に多い楽曲です。そうした楽曲を念頭に置くと、UNISON SQUARE GARDENというのは、3ピースバンドという形態で大量の情報をいかに処理してみせるかという可能性を追求しているバンドでもあると感じさせられます。それをもっとも体感させるのが「fake town baby」なのです。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

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