きのこ帝国 佐藤千亜妃が歌い継ぐ、日本語ポップスの素晴らしさ 第2回ソロカバーライブを観て

佐藤千亜妃が歌い継ぐ日本語のポップス

 アンコールで登場した佐藤は、メンバーが観に来ていることを明かしながら、きのこ帝国の楽曲をソロ歌唱。この流れで聞くと、ここまでに歌われた良質な日本語のポップスの系譜に彼らの楽曲が存在することを改めて思い知る。「ハッカ」の後の「名前を呼んで」では、観客の歌声に包まれながらうれしそうに歌う佐藤の姿が印象的だった。

 きのこ帝国の活動では、佐藤のソングライターとしての才能に焦点が当てられることも少なくない。しかしカバー曲を歌うことで、楽曲が持つ言葉の力やメロディラインの美しさを忠実に伝えるボーカリストとしての力量を再確認できる。佐藤は今後、自らが生み出す楽曲はもちろん、日本語のポップスの素晴らしさを伝えるボーカリストとしての存在感をますます高めていくことになるだろう。

(文=久蔵千恵)

■セットリスト
佐藤千亜妃ソロカバーライブ『VOICE2』
9月20日(水)キリスト品川教会グローリア・チャペル

1.未成年/柴田淳
2.蝶々結び/Aimer
3.If I Ain’t Got You/Alicia Keys
4.プライベートサーファー/UA
5.木蘭の涙/スターダスト・レビュー
6.I LOVE YOU/尾崎豊
7.恋の予感/安全地帯
8.翳りゆく部屋/荒井由実
9.しるし/Mr.Children
10.レム/BUMP OF CHICKEN
11.ハンキーパンキー/ハナレグミ
12.素直/チャットモンチー
13.to U/Salyu

En.
ハッカ/きのこ帝国
名前を呼んで/きのこ帝国

きのこ帝国オフィシャルサイト

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