星野源、DAOKO、DISH//……今夏注目の主題歌・OP曲揃い踏み!

DISH//『僕たちがやりました』(通常盤)

 パッとしない青春を送っていた若者たちが凶悪事件に巻き込まれるドラマ『僕たちがやりました』(カンテレ・フジテレビ系)の主題歌・DISH//の「僕たちがやりました」は、作詞・作曲/オカモトショウ(OKAMOTO’S)、編曲/OKAMOTO'Sによるロックナンバー。性急なビート、エッジの効いたギターリフ、<生きろ!死ぬな!生きろ!生きろ!>と叫ぶサビのフレーズがぶつかり合うこの曲は、爽やかなダンスロックのイメージが強いDISH//の新機軸と言えるだろう。そう、ストーリーに合わせた楽曲によってアーティストとしての新たな表情を提示することもまた、タイアップソングの効果なのだと思う。注目のシンガーソングライター・あいみょんが手がけた「猫」のノスタルジックな情感も印象的。

DISH//と凡下高がやりました 『僕たちがやりました(DISH//と凡下高がやりましたver.)』Short Ver.
フレデリック『かなしいうれしい』(通常盤)

 中国風のエキゾチックな旋律からスタートするフレデリックの新曲「かなしいうれしい」は、TVアニメ『恋と嘘』(TOKYO MXほか)オープニングテーマ。リズミックなメロディライン、トリッキーなアイデアを含んだアレンジ、リフレインを効果的に使った歌はまさにフレデリック節(1回聴けば脳内で自動再生されてしまう)だが、“満16歳になると政府から結婚相手が通知される超・少子化対策基本法”が存在する世界を描いたアニメのストーリーとリンクすることで、お互いの良さを引き立て合う相乗効果が生まれている。リスナーとのシンクロ具合を確かめようとする「シンクロック」、相変わらず同調圧力に溢れるこの国の在り方を想起させる「まちがいさがしの国」とのつながりも興味深い。

<TVアニメ「恋と嘘」OPテーマ>フレデリック「かなしいうれしい」Music Video

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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