山下達郎『COME ALONG』は今こそ有効? シリーズ最新作が伝えた“ラジオ”の強み

 ストリーミングのプレイリストで音楽を聴いていると、これは限りなくラジオに近い体験だな、と思うことがあります。一曲配信は味気なくても、誰かが意志を持って構成した一時間弱の「番組」にはワクワクがある。レコードがCDに取って代わられ、そのあとCDさえ不要になった、そんな時代の先に残ったのは結局ラジオなのか! そんなことを考えて、驚きなのか嬉しさなのか、自分でも表現できない気持ちになりました。いったい『COME ALONG』は古いのか新しいのか。最初に発案したスタッフの方も、まさか33年後にこの作品がオリコンを騒がせているとは思わなかったことでしょう。

■石井恵梨子
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。

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