AFROJACKが語る、LDH世界展開の可能性「西洋の音楽産業を大きく変えうる」

アフロジャックが語る、LDH EUROPEの可能性

 

日本でダンスミュージックが広がるか否かは、リスナー次第 

ーーAFROJACKさんから見て、日本の音楽マーケットはどんな風に映っていますか? 日本では圧倒的にいわゆるJ-POPが主流で、世界的に流行しているダンスミュージックは、まだそれほどには浸透していません。

AFROJACK:日本でダンスミュージックが広がるか否かは、リスナー次第だと思います。僕自身は、音楽のジャンルやスタイルについてはあまり気にしていなくて、良い曲かどうかを常に重要視しています。なぜなら、どんなジャンルやスタイルであれ、良い曲は常にピックアップされるからです。そのため、もし日本でダンスミュージックを浸透させていきたいのであれば、リスナーに対して良いダンスミュージックをどのように提案するかが鍵になるのではないでしょうか。リアルサウンドのようなウェブメディアや音楽雑誌はもちろん、テレビやラジオの音楽番組で良い特集を組んだりすることが重要で、その提案のさじ加減で音楽マーケットの指標は決まっていくと思います。

ーー先日、配信リリースされたPKCZ®の「PLAY THAT」も、AFROJACKさんがプロデュースを手掛けています。制作エピソードを教えてください。

AFROJACK:この曲ができたのは実は結構前で、2回目にLDHのライブを見に行く途中の車の中で作り始めました。1回目のLDHのライブがあまりに衝撃的だったから、そのヴァイブスをそのまま曲にして、HIROさんたちに聞かせたいと思ったんです。できあがったインストのトラックを、車を降りてその場でHIROさんたちに聞かせたらすごく気に入ってくれたので、ではこの曲をLDHアーティスト向けに仕上げていこう、ということになりました。VERVALさんと東京のスタジオに入って、ボーカルやほかのパーツを組み上げていきました。曲中に「AMS TYO」ってシャウトが入っているんですけれど、それはアムステルダムと東京のつながりを意味しています。

PKCZ(R)「PLAY THAT feat. 登坂広臣, Crystal Kay, CRAZYBOY」 (Produced By AFROJACK)

ーーVERVALさんと一緒に制作する中で、なにか発見はありましたか?

AFROJACK:VERVALさんは、僕にLDHのカルチャーを制作の中で体現してくれたメンバーです。彼から学んだ一番大きなことは、謙虚であるということ。彼はキャリアの長い大成功しているアーティストで、僕からすれば大先輩なのに、常に謙虚さを忘れません。ほかのスタッフとの接し方や仕事の仕方、特に日本での姿勢は、彼の背中から学ぶことが多かったです。これがLDHの仕事の仕方なんだって、感銘を受けました。

ーー最後に、改めてLDH EUROPEのCEOとして抱負を。

AFROJACK:LDHのシステムは、夢を実現していくマシーンで、これまでアメリカやヨーロッパにはなかったものです。それぞれが所属するコミュニティに貢献しながら、自分の人生を豊かにしていく方程式として、完全に自立したアーティストマネジメントと、ライブのプロダクションの会社を作り、エンタテインメントの世界を根本から変えていきます。

(文=編集部/写真=石川真魚)

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