わたしのねがいごと。が奏でる、エバーグリーンな音楽 “優しさと強さ”を持つ歌声に注目

女性3人組ユニット わたしのねがいごと。の魅力

 また、「Goodbye I love you baby」「夜の月」といった曲では、ろみがその豊かな歌唱力を発揮していた。ライブでは、ステージの中央に立ちハンドマイクで歌うのだが、時に癒しの歌として、時に感情を強く訴える歌として、楽曲によって様々な表情が宿っている。

わたしのねがいごと。「夜の月」

「楽曲の世界をしっかり形作るために歌い方を意識しはじめたのは最近ですね。優しくふんわり歌い上げる曲を好きな人にも届けたいし、声を張る、少し強い曲が好きな人にも届いてほしい。曲ごとに、声のバリエーションを変えて歌っています」(ろみ)

 そして、6月17日のワンマンライブは、サポートにベースとドラムを迎えたバンドセットとなり、新曲も披露するという。

「ライブをどう作るか、今アイデアを練っているところですが、新しいことにも挑戦したいと思っています。『あめつぶ』のレコ発もバンドバージョンだったのですが、今回はその時よりも長いセットになるので、月見ル君想フという素敵な会場で、これまでとは一味違った印象で私たちの曲を聴いてもらうことができると思います」(ちほこ)

「当日は新曲も2曲初披露する予定で、1曲は明るい曲調で、自分で歌っていてもとても楽しい楽曲で、バンドバージョンによく合うと思います。もう1曲は、バンドではなく3人で披露する、ピアノが中心の楽曲です。新曲は2曲ともテイストが違い、曲のバリエーションも増えてきています。これまでの活動のひとつの集大成として多くの人に観ていただきたいですし、ワンマンならではの時間を楽しんでほしいですね」(ろみ)

「去年9月の初めてのワンマンはまだ慣れなかった部分もあったけど、それからライブも積み重ねてきたので、経験値もあがっていると感じています。今回は3人でちゃんと成長した自分たちを見せたい、という気持ちも強くて、その結果を見せられるステージにしたいです」(ひかる)

 わたしのねがいごと。は柔らかなムードをまといながらも、その楽曲やステージ上の佇まいからは、芯の強さのようなものも感じられる。ポップスとしての良質な歌とメロディ。ライブハウスだけに留まらず、カフェやホール、野外フェスでも心地よく響くであろうサウンド。そして今後は、3人での演奏だけではなく、リズム隊、あるいはストリングス隊を迎えるなど、さらに多様化する可能性も秘めている。自分たちの音楽を模索し、突き詰めていく彼女たちは、これからさらに幅広いリスナーへとリーチしていくことになるだろう。

(取材・文=若田悠希/ライブ写真撮影=藤田 葉)

■ライブ情報
『わたしのねがいごと。ワンマンライブ ~HITSUJI NIGHT vol.2~』
6月17日(土)青山・月見ル君想フ
開場 18:00/開演 18:30 
前売券 3,000円/当日券 3,500円(別途ドリンク代600円)

イープラスにてチケット発売中

わたしのねがいごと。『あめつぶ』

■リリース情報
わたしのねがいごと。『あめつぶ』
発売日:2017年3月24日(水)
価格:¥1,000+税

<収録曲>
01. あめつぶ
02. まどべ

■関連サイト
公式ホームページ
公式Twitter
公式Instagram

 

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる