ゲスの極み乙女。『達磨林檎』は予想を上回る傑作だ 川谷絵音の“自由”な創作活動を読む

 最後に、6月から配信されるドラマ『ぼくは麻理のなか』(FOD)の音楽も担当する川谷への作家としての期待を教えてもらった。

「自身が楽曲制作などで参加するDADARAYが新たにスタートし、彼がボーカルを担当するindigo la Endも活動を再開するということで、ゲスの極み乙女。も含めてシーンの中に“チーム川谷絵音”とでも言うべき集団が形成されることになります。特徴の異なる3つのバンドに対してどうやって楽曲を書き分けていくのか、この先の展開が非常に楽しみです。個人的には、バンド活動だけでなくアイドルへの楽曲提供も再開させてほしいです。彼の楽曲が様々な場所で聴かれることで、Jポップ全体の魅力が底上げされるのではないかと思っています」

 8月から全国ワンマンツアー『丸三角ゲス』を開催するゲスの極み乙女。は音源のみならずライブパフォーマンスでもバンドフォーマットから解放され、新たな挑戦を続けることだろう。今作を通じてより一層発揮された川谷の作曲能力の高さにも注目し、今後の活動を見守っていきたい。

(文=村上夏菜)

※記事初出時、一部事実関係に誤りがございました。訂正してお詫びいたします。

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