BiSH人気拡大の背景は? “パンクバンドそのもの”で勝負するグループの本気度

 ちなみに。BiSH は、2012年よりピロスエの主催によってウェブ上で行われている企画「アイドル楽曲大賞」でも高評価を集めている。「第5回アイドル楽曲大賞2016」のメジャーアイドル部門では、BiSH「オーケストラ」が2位。1位が欅坂46「サイレントマジョリティ」、3位は同じく欅坂46「二人セゾン」となっている。

 実は今週のチャート結果をこれに重ね合わせると、とても興味深い。乃木坂46「インフルエンサー」は、アコースティック・ギターを配したスパニッシュなテイストで、まさに欅坂46「サイレントマジョリティ」の向こうを張った曲調になっている。そしてBiSH「プロミスザスター」も、「オーケストラ」の延長線上にあるストレートで切ないナンバーだ。

 こうして見ていくと、BiSHの人気拡大は2016年から2017年にかけてのシーンの趨勢を象徴する動きでもあると思う。

■柴 那典
1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」Twitter

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