aikoが愛され続けている理由ーー『Love Like Pop vol.19』最終公演でわかったこと

aikoライブの音楽的魅力を考察

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 アンコールでは、新曲「恋をしたのは」を歌った後、「デビューして19年目ですけど、みんなが『もうaikoアカンのちゃう?』って言うまで絶対歌い続けたい。みんなと一緒にちゃんと年を取って、おじちゃんとおばちゃんになりたいと思っています」と挨拶。「夏が帰る」「夢見る隙間」を続けて歌った後は、感極まって涙を見せる場面もあった。

 その後も拍手は鳴り止まず、ダブルアンコールに加えてトリプルアンコールにも応じたaiko。最後は「ボーイフレンド」と「be master of life」を歌い、「ああ、もう明日からどうやって生きていこう...」「終わりたくないー!」と、後ろ髪を引かれるようにしてステージを去った。

 他のミュージシャンからも羨まれるほど、高いソングライティング能力とボーカル表現力を持ち、シンプルなバンド編成でそれをしっかりと聴かせ、ファンとのコミュニケーションを大切にしながら、絆を深めてきたaiko。デビューから19年目を迎えた今なお第一線で活躍し続け、多くのファンに愛され続けている理由がよくわかるライブだった。

■黒田隆憲
ライター、カメラマン、DJ。90年代後半にロックバンドCOKEBERRYでメジャー・デビュー。山下達郎の『サンデー・ソングブック』で紹介され話題に。ライターとしては、スタジオワークの経験を活かし、楽器や機材に精通した文章に定評がある。2013年には、世界で唯一の「マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン公認カメラマン」として世界各地で撮影をおこなった。主な共著に『シューゲイザー・ディスクガイド』『ビートルズの遺伝子ディスクガイド』、著著に『プライベート・スタジオ作曲術』『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』『メロディがひらめくとき』など。

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■番組出演情報

11月29日(火)『ベストアーティスト2016』(日本テレビ系)
12月14日(水)『2016FNS歌謡祭 第2夜』(フジテレビ系)

aikoオフィシャルサイト

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