EXILE THE SECOND、国境越えたダンス・ミュージックを「翻訳」? 新シングルの本質に迫る

 そして、実はカップリングの「Going Crazy」には、「YEAH!! YEAH!! YEAH!!」よりも衝撃を受けました。アメリカの作家であるRicky Shockbitらが作曲した「Going Crazy」は、ベース・ミュージックのようなワイルドなサウンドです。こうしたダンス・ミュージックまでJ-POPのメインストリームに送り込むEXILE THE SECONDの姿勢には驚きました。

 しかし、冷静に考えてみれば、洋楽を日本人向けに「翻訳」するという行為は、かつて歌謡曲が連綿と行ってきた行為でもあります。日本、スウェーデン、韓国、アメリカの人々が関わったダンス・ミュージックでありながら、それでも正しく「歌謡曲的」である点が、EXILE THE SECONDの『YEAH!! YEAH!! YEAH!!』というシングルの本質だとも感じました。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

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