KAT-TUNが『タメ旅』で切り拓いた新境地とは? 番組がもたらした4人の成長を分析

 続けて同氏は、番組を通して生まれたメンバー個々の成長にも注目してほしいと述べた。

「亀梨は一般人との絡みもとてもスムーズで食レポも上手く、メンバーと番組を的確にフォローする一面を見せ、中丸はまとめ役のしっかり者に見えて、食べ歩きの旅では真っ先にリタイアをくり返したり、肝試しに怯えるといった愛すべき“ダメキャラ”を新たに開拓しています。田口はバラエティに対する瞬発力がもとより高く、一発ギャグなどを度々披露してきましたが、最近はひとりでスベるというパターンではなくらず、上田を強制的に巻き込んで笑いに変えたり、そうでないときは後ろでにこやかにしていたりと、グループの潤滑油としての存在感をより増しています」

 最後に、同氏はグループにとって、同番組が持つ重要性について下記のように語る。

「ジャニーズのグループにとってバラエティでの成功は、各メンバーの個性がより色濃く出て、グループが安定して長続きすることにつながります。これまでKAT-TUNが出演してきたレギュラー番組では、キャラクターの片鱗は見せていたものの、ここまで4人の個性を活かしつつ、それぞれが立っていることはありませんでした。そういう意味でも、この番組はグループとしての寿命を延ばす、大事なステップのように思えるので、さらにパーソナルな部分が引き出されていくことを期待したいですね」

 来年デビュー10周年を迎えるKAT-TUNにとって、同番組がグループのさらなる躍進の支えとなるか。今後の展開に期待したい。

(文=宮澤紀)

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