姫乃たま、初の単著『潜行』予約受付開始!『FICE×いちご姫×姫乃たま座談会』を先行公開

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FICE(協力:ビッグファイタープロジェクト)

姫乃:ライブハウスでなく、カラオケ屋で主催イベントとは……?

炎:当時のライブハウスはオーディション制で、ウチらみたいな活動スタイルだと出ることができなかったの。オリジナル曲ありきで、まずはデモテープを持っていって、デモテープが通ったら生演奏でオーディションを受けて、それが認められて初めて出ることができる。

氷:そう、だからバンドじゃない時点で出られなかったの。

炎:オケバンドがライブハウスに出るっていうのは、事務所の力で箱を押さえない限り無理だった。でも今みたいにイベンターとかはいなかったから、事務所のショーケースしかない感じで。

氷:出るとこがまったくなかったから、カラオケ屋でやるしかなかった。

炎:でも、「ドレミファ館」のパーティールームは100人くらい入るし、ステージの照明も派手だし、ドラムセットまであって、下手なライブハウスよりずっと立派だった。しかも、カラオケ屋だから時間借りもできる。

氷:当時はアニソンバンドのコピーが流行っていたから、そういうバンドにネットの掲示板で声をかけて集めて。

炎:掲示板全盛期の頃だよね。当時は『マジンガーZ』とかのロボットものをやってる人が多かったかな。あとは桃井はるこさんとかをやる人も多かった。

姫乃:秋葉原のホコ天は、08年に起きた通り魔事件で中止になっているけれど、みなさんはそれより前に活動の拠点をストリートから移していたんですね。

炎:事件が起こる前から、ホコ天の取り締まりは厳しくなっていたんだよね。コスプレイヤーが注目を集めるために過激な露出をしたり、マナーが悪いアーティストが増えたりして、警察がしょっちゅう出るようになっていた。ウチが始めた頃は、電気街のお店の邪魔にならないように、必ずホコ天の車道のど真ん中で、ラジカセと生声だけでやっていたんだけど……。

氷:店頭のマイクパフォーマンスとかぶらないように気を付けていたよね。だから、お店のおっちゃんとかもジュースとか差し入れしてくれたのよ。

炎:そのうち、原宿の方から流れてきたバンドとかがアンプ積んで爆音でやるようになって、お店のおっちゃんと正面から喧嘩したりして。ウチはそういう悪質な奴らと一緒にされたくないし、だんだんとライブハウスでもできるようになったから、08年にPVの撮影をしたのを最後に、それ以来はいっさいストリートではやっていないんだ。

氷:この格好で歩いているだけで職質されるようになっていたからね。

姫乃:いわゆる地下アイドルの子達が一気に増えたのは、ちょうどその頃ですよね。私も09年から活動を始めました。

炎:05年頃に『電車男』のブームがあって、AKB劇場もできて、アキバカルチャーがすごく盛り上がった。その後押しもあって、地下アイドルもライブハウスで活動できるようになっていって、08~09年くらいには一気に増えてね。ちなみにAKB劇場ができる前に、あのビルの5階で「アキバちゃんねる」っていう番組をやっていて、ウチらはレギュラーで出ていたんだよ。劇場のあるフロアは更衣室になっていて、ウチらもそこで着替えていた。それである日、「なんだかたくさん子どもたちがいるな」と思ってたんだけど、それがAKB48の一期生オーディションで集まった子たちだったんだ。いま思うと、あの中に前田敦子や高橋みなみもいたんだなって。(続きは書籍で

■出版概要
『潜行 ~地下アイドルの人に言えない生活』
著者:姫乃たま
版元:サイゾー
発売日:9月22日
価格:1400円(税抜)
予約はこちら

■イベント情報
『潜行 ~地下アイドルの人に言えない生活』出版記念イベント
2015年9月27日(日曜日)
会場/2.5D(渋谷PARCO part1 6F)
〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1パルコパート1
open/start 18:00/18:30
ticket:¥1500+1D
【30席限定】2000+1D(先着で会場前方の座席をお取りできます。)
出演:姫乃たま and more!
※チケットは下記2.5Dのウェブサイト上のPeatixで予約可能です。
http://2-5-d.jp/tama/

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