乃木坂46・伊藤万理華と中元日芽香が語る“グループの勢い”とは?「個々の輝きが去年とは全然違う」

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取材中の中元日芽香。

「馴れ合いになるのはよくないし、みんなが選抜を目指す集団でありたい」(中元)

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アンダーセンターについて語る中元日芽香。

――伊藤さんと中元さんの絆が強くなっていったきっかけとしても、アンダーライブはやはり大きいものでしたか?

中元:うん、8枚目のシングル(『気づいたら片想い』)の時かな。7枚目(『バレッタ』)で一緒に選抜に入って、8枚目で一緒にアンダーメンバーになったんです。その時に万理華がアンダーのセンターになったんですけど、私の方は3列目や2列目しかやったことがなかったので、センターの気持ちはわかってあげられないというか。もちろん仲は良いんですけど、その時はあんまり力になってあげられることがなくて……。

伊藤:(首を横に振る)

中元:私はすごいネガティブなので、「もう無理だよー」ってすぐ言うんですけど、万理華はそれをいつも励ましてくれる。万理華はいつも、私の一歩先を行ってる感じがあるんですよ、ねえ?

伊藤:(中元の方を見てさらに首を横に振る)その時は自分がセンターになったというのは関係なく、一緒に頑張っていける仲間として頼りにしていました。前から仲は良かったんですけど、そこまで深く話すようになったのは本当にアンダーライブからですね。ただ、日芽香はすぐ落ち込んだり(笑)、ずっとネガティブだったので、そんなふうに考える必要ないのにって思ってました。特に日芽香にはそうなってほしくない。私自身がセンターになって変わったのと同じように、日芽香もきっと中心に立って引っ張っていくって思ってたから。だから、一緒にご飯に行くときも「頑張ろうよ!」みたいな(笑)。

中元:そう(笑)、いつも励まして引っ張ってくれる。「そんなこと言わないでさあ!」「日芽香は大丈夫だよ!」って言ってくれるんですけど、私も最近まで本当に聞く耳を持たずに(笑)。

伊藤:うん、ずっと聞かなくて(笑)。でもやっぱり、それぞれの経験ってあるじゃないですか。私はその時にたまたまセンターになって、意識が変わった。いろいろ相談に乗ってきた仲だし、よりアンダーを広めるために何かをしたいという気持ちがあったんですけど、……日芽香があまりにも暗いから(笑)。

――そんな中、11thシングル『命は美しい』で中元さんがアンダーのセンター、伊藤さんは選抜へと、それぞれに新たな役割が与えられました。

中元:まず選抜発表があって、万理華が選抜メンバーになったんですね。万理華は一年間、アンダーメンバー全体を率先して引っ張ってくれて、アンダーライブが成功したのはある種、万理華のおかげというところがあったんです。そんな彼女が選抜に行くことになったので、もうこれ以上アンダーのことは考えてほしくないなと思ったんですよ。ずっと目指してきたところにやっと行けたんだから、「アンダーは大丈夫かな」みたいに思ってほしくなかったので、そのことを万理華に伝えました。それと同時に、あれ、もしかしたら私が引っ張っていかなきゃいけない立場に来ちゃったのかもしれない、って(笑)。その時はまだポジションを聞いてはいなかったんですけど、漠然とそう思いました。

伊藤:そういうふうに意識するようになったのが、すごく大きいなって思います。今まで選抜発表はちょっとネガティブな場というか、……どうしてもピリッとした空気になるのはわかるし。でも、アンダーライブを一年間やっていくうちに、選抜に呼ばれなかったのは実力がないからということじゃなく、今この場を任されてるんだと思えるようになってきた。だから、日芽香もそう思えたというのはすごく大きい。みんながそう素直に思えるわけじゃなくても、誰か一人でもポジティブに考えてチームを良くしたい、個人としても活躍したいと思える人がいることが、グループを大きくするためのひとつの力ではあるから。選抜発表があったあと、すぐに日芽香がメールをくれたんですよ。「心配しなくていいよ」って言ってくれたから、「もう全然心配してないよ」って返しました。

中元:もちろん、自分が選抜に入れなかったことに対する悔しい気持ちもあったし、選抜発表のあと、そんなにすぐに「おめでとう」とか、なかなか言えなかったりするんですよ。でも万理華には伝えなきゃと思って、その日の夜にメールしましたね。あの時、万理華が一年間背負ってきたものが、ようやく自分の方にズシッときた気がしました。

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伊藤万理華。

――選抜とアンダーが上と下ではなく、同等の重さを持つ別々の役割のようになってきた中で、アンダーの強みはやはりライブということになります。

伊藤:グループ全体の中でも、「アンダーライブをやってきたんだから、ライブを引っ張ってくれ」と直接言ってもらえるようになった。去年のツアーで嬉しかったのが、ちゃんとアンダー曲の見せ場をもらったことでした。それまではグループ全体のライブではどうしても、アンダーは場を盛り上げるためのバックダンサー的な立場なのかなと、ネガティブに考えちゃうんですよ、それがすごく大切な役割だったとしても。でもツアーで、アンダーの象徴である曲(「生まれれたままで」「ここにいる理由」)に良い形で演出をつけてもらえた。アンダーライブで結果を残せたんだと思えました。

――そこからまた一年近く経ちましたが、意識に変化はありますか?

中元:皆さんが「もうアンダーも選抜も変わらないよ」「アンダーっていう呼び方はもったいないよ」と言ってくださって、それはアンダーの存在が大きくなってきた証拠なので、もちろん嬉しい意見です。けれど、だからといって馴れ合いになるのはよくないし、みんなが選抜を目指す集団でありたいと思います。最近の選抜発表では、誰が上がるか下がるかというところが大きな盛り上がりになる。アンダーはアンダーで、ライブができるしいいよね、みたいなところに留まりたくはないと思いますね。選抜は選抜、アンダーはアンダーと分かれてしまうんじゃなくて、夏のツアーのように全員でステージに立つなら全員で良いライブにしたいし。

伊藤:去年の一年間は、アンダーというものを広めるための強化期間だったのかな。今、日芽香が言ってくれたように、選抜を目指すという目標があって一生懸命やっている。もちろん、パフォーマンスを上げるため、アンダーを広めるためという目的はあるけれど、もうアンダーだけのことを考えるんじゃなくてグループ全体で活躍したいですね。

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