西内まりや、AKB松井、みみめめMIMI……女子ミュージシャンの次なるトレンドは“ピア女”!?

みみめめMIMI

みみめめMIMI「CANDY MAGIC」

 10代を中心に人気を集めている女性2人組ユニット。声優でもありシンガーソングライターのタカオユキと、イラストレーターのちゃもーいからなる異色のユニットで、タカオが書いた楽曲に、ちゃもーいがビジュアル付けをし、CDジャケやMVとして世に出すという手法が話題に。6月10日にリリースする4枚目のシングル「CANDY MAGIC」のMVでは、これまでのアニメ風から一転し、初の実写に挑戦。タカオが見事なピアノ演奏を披露している。

 モデルやアイドルとして活躍してきた西内や松井。そして、オリジナルキャラクター“MIMI”を前面に出し、二次元的なアプローチでファンを増やしてきたみみめめMIMI。すでに確固たる立ち位置を獲得した彼女たちが、あえてピアノでの楽曲にこだわることには、アーティストとしての本質的な部分が大きく作用しているのかもしれない。本質とは言い換えれば、プライドや矜持のようなもの。表面的なカテゴリやセンセーショナルな報道のされ方で、時に見えにくくなってしまう“表現者”としての姿勢を、自分にもそして周囲にも広く知らせたいという想いの表れのようにも見える。

 ピアノは演奏者次第でさまざまな表情を見せてくれる楽器。加えて、ジャンルを選ばず、どんな楽曲の中でも主役を張れる存在感も持ち合わせている。そんな“万能”な相棒を従えて、自らの可能性を2倍にも3倍にもしていく頼もしい“ピア女”たちこそ、次なるシーンを切り拓く存在にふさわしい。“ギタ女”の次は“ピア女”、ぜひ覚えておいてほしい。

(文=板橋不死子)

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