乃木坂46のメンバーに期待することは? レイチェル×さやわか×香月孝史が徹底討論(後編)

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――現在注目しているメンバー、これからに期待しているメンバーを教えてください。

レイチェル:基本的にはみなさん好きなんですけど、握手に一番行くのは衛藤美彩さんです。最初に握手に行ったのは、結成してまだ日が浅いころの、日替わりで5-6人のメンバーが出て来るクリスマスイベントでした。そのとき私はアイドルに全然詳しくなかったんですけど、衛藤さんに会いに行って、得意の話術に一発で釣りあげられました(笑)。

さやわか:僕はベタに生駒里奈さんです。

レイチェル:私も生駒さん好きです! 「ファン宣誓書」には生駒さんの名前を書いています。

さやわか:「公式ライバル」というだけあって、秋元康さんも差別化にこだわっていましたが、ああいうフワッとしていながら細やかで芯が通っているというタイプはあんまりAKB48にいない。彼女は漫画やボカロが好きですけど、そこが「アニメ大好き!」みたいにキャラとしてアピールする感じじゃなくて、それが単に「普通」なところがいいんですよ(笑)。もちろん、そういうものにすごく詳しい人は他のアイドルにもたくさんいるけど、生駒さんの場合はフェイバリットに『NARUTO』とかピコとかが単に並んで来るような「普通さ」が好きなんです。ただ僕としては生駒さんが兼任などの重圧に耐えていけるのか心配なんですが、AKB48グループの競争社会の中でだんだんと眉間にしわが寄っていくようなタイプでもないので、杞憂に終わると信じています。

香月:今やAKB48の選抜でもありますからね。

レイチェル:そう言われてみるとすごいですね。

さやわか:選抜に今までの総選挙などを経験していないメンバーがいきなり入り込んでいくのって、見ていて痛快ですよね。今まではAKB48グループに対するアンチテーゼ的な役割を担っていたのは島崎遙香だったと思うんですが、あれはあくまで「AKB48のメンバー内における逆張り」として存在するキャラみたいなところがあります。それに対して生駒さんは、AKB48グループの外部を感じさせるアンチテーゼになっていて、とても面白い。

香月:僕はグループ自体に興味を持ったのは、シングルに付いてくる個人PVを見たのがきっかけでした。「一人一人にこんなに手間を掛けたことをやるんだな」というところから見始めて、伊藤万理華さんが気になるようになりました。もちろん曲もずっと好きなんですけど、乃木坂46は、そういう演者としての素材を見せるような機会をそれなりに用意していて、代表的なのが舞台『16人のプリンシパル』です。その『16人のプリンシパル』で存在感を発揮しているという意味で、これから期待したいのは斎藤ちはるさんです。彼女は見た目も華やかで演技もできるんだけれど、選抜というところではずっと不遇でした。乃木坂46がより役者方面の仕事を打ち出していくと、存在感が強まるメンバーだと思います。

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 10月~11月は乃木坂46メンバーの外部の舞台出演がけっこう重なっているんです。上旬に生田絵梨花さんが『虹のプレリュード』で主演を務め、若月佑美さんが前田司郎作・演出の『生きてるものはいないのか』の再々演に出演、スーパー・エキセントリック・シアターの『Mr.カミナリ』には桜井玲香さんと衛藤美彩さんが出演します。前田さんの『生きてるものはいないのか』は、出演者のキャラや知名度ではなく戯曲と演出の方に比重が置かれる、いわゆるスターシステムからは離れたもので、そういうところで活躍する人を輩出するようになったというのは48系のグループに今までなかったことなので、新鮮ですね。

さやわか:マスメディアを通じて人気を支え、CDを売っていくためにいろいろな試みをやってきましたが、小演劇場的な方向に行くというのは、マスメディアと結び付かない動きで面白いですね。そこで力をつけたら必ずテレビなどにも帰ってきますし、前田さんは旬の若い役者さんを使うのがすごく上手いので、きっと面白くなるでしょう。

レイチェル:私も斎藤ちはるさんです。見ていて華がある子で、個人PVを見ていても絵になります。あと、川村真洋さんは、ライブを見ていると「どれだけ練習しているんだろう?」と思うくらいダンスと歌がすごいので、それをどう活かしていくのか、どういうふうに開いていくのか考えたりします。それこそミュージカルをやってみたらすごいんじゃないかと感じています。

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